合格体験記|スキマ時間の活用と過去問の徹底的な反復演習|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

スキマ時間の活用と過去問の徹底的な反復演習

体験記

HTさん


 体験記


 令和2 年度の土地家屋調査士試験に合格したH.T(49)と申します。
 試験の受験回数は2回です。
 後学者のために、使用した数材や学習要領等について紹介し、少しでもお役に立てればと思い筆を執りました。

 

 まず自己紹介をします。家族構成は妻、長女、二女の4 人構成であり、仕事は土地家屋調査士の業務とは全く関係のない公務員をしています。学歴は大学卒(教育学部)です。法律に関する本格的な学習経験はなく、手探りの状態から学習を始めました。
 土地家屋調査士の資格取得に取り組んだ理由は、不動産登記に関する業務は公共性の高い仕事であり、登記記録として後々まで記録が残るやりがいがある仕事であることと、定年後の再就職に役立つような資格を取得しようと思ったからです。

 

 さて、学習要領等ですが、平成26年度に測量士補の試験に合格したことに伴い、平成27年度に「土地家屋調査士新・最短合格講座(総合コースDVD)」に申し込みました。東京法経学院のこの講座通信を選んだ理由は、わかりやすい講義内容と合格実績です。スマホで、各社の講座内容を確認するとともに講義動画を視聴したところ、初学者にとって一番分かりやすい講義内容であると感じました。また合格者が一番多い教育機関であるという点も、長い期間学習を続けるに際し信頼に値すると思いました。初学者ということもあり、わからない部分は繰り返し視聴できるという点からDVDコースを選択し、教材が届いた後は、毎日DVDを1 時間程度視聴し、講義において先生がホワイトボートに板番した内容を教材の余白に書き込みながら学習を開始しました。

 

 このように順調に見えた土地家屋調査士の学習でしたが、毎月1 週間程度の出張がある部署に異動したことに伴い、次第に学習進度について行けなくなり、途中で挫折してしまいました。特に記述式の答練が鬼門で、ここを乗り切ることが大きな山場になると思うのですが、乗り切れませんでした。添削も2 回しか送付できず、今思えば不甲斐ない限りです。
 記述式の答練は0 点でも良いから解答して添削を受け、模範解答を書き写すことを続けていくべきであったと思います。そのまま仕事の忙しさを理由に平成31年度まで勉強しませんでした。

 

 平成31年4 月に新たな部署へ異動となりましたが、出張がほとんど無い部署であったため、計画的に学習できると思い、もう1 度土地家屋調査士試験に挑戦することにしました。
 まず、全般の計画を立てようと思いましたが、時期的特性を見ると、1 回目の受験まで約4カ月であったたため、2回目の受験で合格するという目標を立てました。
 平成27年度に購入した教材のDVD視聴による学習を続け、択一式の過去問は1回学習し、記述式は書式攻略ノートの基礎的な問題を2回解答しました。
 記述式の過去問までは手が回らず、過去問の記述式を眺める程度の学習量で1回目の試験に臨みましたが、結果は、択一式で足切りとなり、記述式の答案は採点されないまま1回目の受験を終了しました。
 1回目の試験を通じて、本試験の雰囲気を体感すると共に、絶対的に解答時間が少ないことら、複素数の計算要領を修得する必要がある等、様々な教訓を得ました。また、自宅の同一条件において記述式を練習していたため、試験会場の照明の加減により作図時に違和感が生じる(蛍光灯の光を後ろから受けると、定規の影と作間線が重なり見えにくい)等に留意する必要があると感じました。

 

 令和元年12月から2回目の受験に向けた学習を始めました。もう一度基礎から学習しようと思い、択一式攻略ノートの通読を始めました。また、この時から複素数を使用した計算要領に切り替え、記述式攻略ノートの土地B建物の2問を毎日書き写しました。
令和2年2月〜 5月の間は、記述式攻略ノートの土地・建物・区分建物の問題を1 日各1 間、計3間を基準に学習しました。B 4 のノートに申請書を記述し、A 4 のコピー用紙に作図を繰り返す要領です。
 また、択一式の対策として、一問一答の問題集「土地家屋調査士新・合格データベース」を購入して繰り返しました。
 参考までに記述式に使用した道具を紹介します。電卓はカシオの「JP500」を2台。定規は「すいすい君、すらすらチャン」。ボールペンは「プラチナの極細0.4mm」です。定規に滑り止めのテープを貼る方もいるようですが、私は作図線や定規の目盛りが見えにくくなるため、そのまま使用していました。また、ボールペンもいろいろ試しましたが100円ショップの2本100円で売っているプラチナのボールペンが一番使いやすいと思いました。

 

 令和2年8月から、過去8年分の過去問(記述式)の学習を始めました。基本的な問題から過去問に切り替える時に、難易度の差に驚き、本当にこれが解けるようになるのかと不安になりますが、焦る必要はありません。私も当初はひたすら模範解答を見ながら書き写しました。何度も繰り返す内に少しずつ解答時間が縮まり、最終的には設定時間内に解答できるようになりました。
 この期間までは、記述式の学習を重視し、記述式の合間に一問一答の択一式問題を30分程度学習しました。1 日の学習時間は、記述式2時間、択一式30分程度だったと思います。
 学習を続けていく中で、択一式は問題を繰り返すことにより実力がつくのだろうと思いました。反面、記述式の記述要領は精度等の客視的な評価がわからないため、だんだん不安になってきました。そこで記述式(作図)の記述要領と現在の実力を客視的に判断するため、令和2年7月に東京法経学院の「全国公開模擬試験2020」を自宅で受験することにしました。
 模試の結果は「C判定」であり、択一式で基準点に達することができませんでした。総合の偏差値は48、記述式も偏差値51であり、決して良い評価ではありませんでしたが、記述式の添削欄に「作図はきれいに書けています。」というコメントがあり、この作図要領で間違っていないという自信につながりました。
 また、この模擬試験を通じて、択一式の問題を重視して学習する必要性を感じたため、記述式の学習に択一式の過去問学習を1時間追加しました。更に学習時間節約のため、作図はせずに基本的な記述式の申請書の記述内容のみをノートに解答する日を設けました。
 8月から試験日である10月までは、最終的な追い込み期間と位量づけ、1 日の学習時間を記述式2 時間、択一式1時間の計3時間として、土日はそれぞれ5時間程度図書館で学習しました。

 

 私が学習時に重視して取り組んだ事項が2つあります。

 1 つ目は、スキマ時間の活用です。
 仕事と家族サービスを行いながら資格取得の学習時間を確保するためには工夫が必要です。私は通勤に片道30分間電車に乗っていたため、往復の通勤時間1 時間と仕事等の休憩時間を択一式の学習時間として活用しました。在宅時間は記述式の学習時間に当て、帰宅した後に記述式を1 問、朝1 時間早く起きて出勤前に記述式1問を解くという習慣を繰り返しました。

 

 2つ目は、過去問の徹底的な反復演習です。
 過去問は実際に行われた試験問題であり、繰り返すことにより、体得する事が多いと思います。出題者の求めていることや出題傾向の推移が少しずつわかるようになってきます。
 特に記述式問題は、角度の補正や複雑な関数を使用し座標値を求めるような測量の知識や技術を評価する問題が減少し、より不動産登記法や規則に則った法令面を重視した問題に推移している印象を受けました。
 択一式対策として、1週間で過去8年分の過去問を一通り最後までやり遂げる。この要領を試験前の2カ月間ひたすら10回程度繰り返しました。間違えた問題には小さな付箋を貼り、自信を持って正解できるようになったら付箋を外す。最初は付箋だらけの問題集でしたが、最後にはほとんど付箋が無くなりました。反復練習を通じて、各問題のどこがどのように間違っているのか、正解は何なのか説明できるようになりました。
 記述式対策としては、過去8年分の過去問等を8回程度繰り返しました。当初は、解答を書き写すレベルでしたが、繰り返す内に自然に手が動くようになり、全て制限時間内に解答できるようになりました。試験当日は、余裕をもって試験会場に到着し、受験席に座りました。前回受験の反省を下に、製図用の定規を使用して直線を何本か引き、定規の目盛りと作図線の見え具合等を確認しました。

 

 試験開始と共に択一式の問題を解きました。民法、土地家屋調査士法が難しく、全般的にこれまでの傾向と違う印象を受けました。択一式の解答に約45分を要しました。
 次に記述式の土地に取り掛かりました。座標計算は、面積から四角形の2点の座標値を算出するという計算要領でした。初めて目にする計算要領であり、四角形の角度によっては、複雑な計算を要すると思い、一瞬途方に暮れました。しかしながら近年の出題傾向を踏まえると、複雑な計算問題を出題する可能性は低く、角度は90度に違いないとヒラメキました。四角形の角度を計算すると確かに90度であり、その後は自信を持って解答できました。丁寧に作図を行ったため土地で約1 時間を要しました。
 最後に記述式の建物ですが、残り時間は40分という状況でした。文章量が多く解答内容を理解するために時間を要し、申請書と各階平面図は解答できましたが、建物図面はほとんど作図できませんでした。
 時間内に全ての問題を解答し、見直しができるような人はほとんどいないと思います。最後まであきらめず記述できるところは一部でも記述し、0.5点でも獲得するという執念が必要だと思います。
 試験を終わった当日の感想は、今回もダメかもしれない…。ただ難易度が高いと感じられたため、基準点が下がるのではという一縷の望みを持ちました。

 

 後日、択一式の試験結果を確認すると、15問正解であり800番くらいでした。ここから記述式で挽回するのは難しいだろうと思い、1 月6日の結果発表は見ませんでした。しかしながら1 月8日に郵便はがきが届き、1 次試験合格を知りました。
 2 次試験は、口述試験対策資料を学習すれば大丈夫です。この東京法経学院の対策資料で10問中9 問回答できました。逆を言えば、東京法経学院の口述試験対策は、1 次試験終了後に試験会場の出口付近にて無料配布していた解答速報を通じて入手したため、この解答速報を確実に入手することをお勧めします

 

 試験全般を通じて思ったことは、相対的な評価により合否を判定する試験であり、決して満点を取る必要のない試験だということです。あれもこれもと手を広げず、過去問をベースに基本的な事項を確実に修得することが合格への近道だと思います。
 以上で体験談を終わります。拙い文章ですが、何か一つでも後学者の参考になれば幸いです。