合格者インタビュー|長年のデータ蓄積がある東京法経学院の分析は的確|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記・合格者インタビュー

長年のデータ蓄積がある東京法経学院の分析は的確

プロフィール合格者インタビュー

 プロフィール

 石井 萌 さん

 


 合格者インタビュー

Q.試験を目指した理由・契機

 

 私が土地家屋調査士を目指した理由は、父が土地家屋調査士であったためです。
 一般的に土地家屋調査士は、興味の有無以前に資格名すら知らない方が多いようなマイナー資格なのではないかと思います。けれど私にとっては幼い頃から身近にあった職業で馴染みがありましたし、行政書士試験に合格していることとの兼ね合いから、土地家屋調査士試験を受験することに決めました。身近に有資格者がいたことで、重い機材を担ぎ炎天下で測量をするなど、楽な仕事ではないことは重々承知していました。土地家屋調査士試験の女性受験者数が他資格と比較して少ないのも理解できます。
 確かに土地家屋調査士は屋外仕事なしでは立ち行きませんし、先入観から敬遠してしまう方もいらっしゃるかと思いますが、測量機器が進歩しオンライン化が進んだ現代においては、現場でデータさえ取れればあとは屋内でのパソコン作業が主です。
 行政書士とのダブルライセンスを取得できれば、図面を描けて尚且つそのまま申請ができるというメリットもあり、スキルアップに繋がると考えて受験を決めました。

 

Q.東京法経学院講座を受講しようと思ったきっかけ

 数ある予備校の中から東京法経学院の受講を決めたのは、内容の充実性と、その合格実績からです。
 首都圏在住ではないため通信講座を受講することに決め、ネットで各予備校の口コミや講座内容を調べて候補を絞り込みました。
 土地家屋調査士は専門性の高さに反比例するように知名度が低いためか、予備校やテキストなどの選択肢はそれほど多くありません。けれどその中でも、東京法経学院の合格占有率は、やはり目を見張るものがあると思います。
 東京法経学院を含めた二校に資料請求をしましたが、実際に講義のデモ動画を見て、参考書の構成やボリュームを比較してみた結果、内容的に必要充分なのは東京法経学院の方だと感じました。  
 私は出題分野を網羅的に学習したかったため、本気で合格したいのならばこちらだと思い、受講を申し込みました。  

 

Q.学習するうえで工夫したこと

 学習するうえで工夫したことは、二点あります。

 一つ目は、何をするにも時間を計るということです。
 土地家屋調査士試験は時間との闘いでもあるということは、講義動画の中で先生が何度も仰っていました。実際に答練を受けてみて、ここまで時間が足りないのかとかなり打ちのめされました。学習を始めたばかりの頃は土地の計算に手間取っている間に二時間半が終わってしまい、記述式の答案用紙をほぼ白紙で提出せざるを得ず、時間配分以前にペースアップの重要性を強く自覚しました。
 そこで択一式、記述式共に、一問を解くのに何分かかり何問間違えたのかを、常に記録することにしました。これをやり続けたおかげで、問題に対する時間感覚がかなり養われたと思います。本試験においても、自分がどんな問題にどのくらい時間をかけるのかを把握していたため、自分にとって適正な時間配分をすることができました。
 受験直前の頃には、あえて正確さよりも早さを重視したタイムアタックを行ったりもしていました。今年の本試験では土地記述式の文量がかなり多かったため、建物記述式を回答するにあたりとにかく早さが求められましたが、この経験が生きました。勉強にゲーム性を持ち込むとやりがいになりますし、何より学習自体を楽しむことができるのでお勧めです。

 工夫した点の二つ目は、とにかくアウトプットをするということです。
 私の場合は、講義動画で概要を把握し、過去問を解いていく中で出てきた疑問点をテキストで解消していくというスタイルで学習を進めていきました。その際、自分自身が講師になったつもりで、どうすれば自分に分かり易いか、どうすれば自分がそれを覚えることができるかを考え、実際に声に出して説明するということを繰り返しました。通信講座は挫折すると思われがちですが、通学制では講義中に一時停止して声を出すことなどできませんし、私にとっては利点の方が大きかったです。
 アウトプットにおいても、自分の興味のある事柄を絡めて説明してみたり、面白そうだと感じたらあえて試験に関係のない部分まで深掘りしてみたりと、とにかく楽しんで勉強することを重視していました。なので一番の工夫は、学びを楽しもうとすることかもしれません。

Q.受講講座を受けての感想、良かった点はどんな点ですか?

   新・最短合格講座を受講して良かった点は、答練の質の高さです。
 週一で問題が届くので、いつも提出期限に追われていましたが、同時に新しい問題が楽しみでもありました。
 基礎的なものから捻ったものまで幅広く網羅していて、二度三度と繰り返す中で、出題の意図がどんどん理解できるようになっていきました。
 特に建物の記述式は非区分が出ると踏んでいる出題傾向だなと思っていたところ実際にそうだったので、やはり長年のデータの蓄積がある予備校の分析は的確だと思います。
 それから、通信講座の受講生であっても、二回ある公開模試を現地受験に無料で変更できたのはとても有難かったです。自室で一人時間を計って解くのと、大勢が集まり緊張感のある中で解くのとでは気構えが全く異なりますし、受験会場の状況によっては、隣の受験者と机を共有することになる可能性があります。
 土地家屋調査士試験には作図問題があり、下書き線を消す必要がありますから、例えば隣人の消しゴムかけによる机の揺れや、択一式を早々に終えた人が電卓を打ち始める音など、本試験のみしか現地で受けない方では当日面食らってしまうような要素がたくさんあります。事前に通学で模試を受けていたことでおおよその雰囲気を把握しておくことができ、本番では自分の思考に没頭することができました。
 加えて本年は口述試験の東京会場が、東京法経学院東京校のすぐ近くだったこともあり、現地までの交通手段をも事前に確認しておくことができました。口述試験当日は寒波のせいで公共交通機関に遅延が出るなど不安事項の多い日和となりましたが、近くに勝手知ったる予備校があるというだけで大変に心強かったです。
 その上、口述試験で問われた内容は全て、東京法経学院の口述試験対策資料に記載されていた問題でした。私のミスで多少間違えてしまった部分もありましたが、試験官の方がやんわりと指摘して下さったため、比較的すらすらと答えることができたと思います。時間が余ってしまったらしく問題を追加されましたが、そちらの問題までも事前に勉強できていたため、恙なく口述試験を終えることができました。

 

Q.学習時間はどのように作っていましたか?

 土地家屋調査士試験の合格に必要な勉強時間は最低でも800時間であると聞いたので、それを目標に勉強に取り組み始めました。行政書士試験で民法を学習していたアドバンテージがあったため、最終的な勉強時間は850時間程でした。
 けれど、学習を始めた当初は右も左も分からないため全く楽しくなかったですし、当然やる気も出ませんでした。そのため実は、恥ずかしながら講義後の初期の課題を提出し損ねております。そのせいで逆にこのままではいけないと奮起して、まずはきちんと勉強に取り組む習慣を作ろうと考えました。
 手始めに、日々の勉強時間を記録できる無料のスマホアプリを使って、タイマーで時間を計り始めたら集中する癖をつけるようにしました。しかし、連続して集中し過ぎても総合的な効率が悪いことに途中で気付き、一時間に一度は必ず休憩で席を立つことに決めました。ポモドーロ・テクニックと呼ばれる、短く時間を区切って学習する勉強法をベースにして、自分に合ったやり方を模索していきました。
 学習方法に関しては個々人で向き不向きがあると思いますので、一概にこれが良いと断言することはできませんが、多くの方が仰るように、やはりメリハリをつけるということはとても大事だと思います。勉強ばかりでは息が詰まってしまいますし、休憩を細かく入れていく方が集中力が持続するという実感がありました。
 私の場合はありがたいことに周囲の理解があったため、学習時間の確保にはさほど困りませんでしたが、スキマ時間の有効活用は意識してするようにしていました。犬の散歩やお風呂の時など、思考が暇になるような時間には、頭の中でテキストを開いて反復していました。思い出せなかった部分はメモを取っておき、時間のある時にまとめると、記憶の定着が甘い部分を洗い出せます。
 受験勉強をするに当たり自分自身の努力は当然必要ですが、やはり周囲の支えや環境は非常に大きいと思います。この場をお借りして、ご理解とご支援を下さった周囲の方々や東京法経学院の皆様にお礼を申し上げたく思います。本当にありがとうございました。     

 

Q.わからない箇所があるときはどうしましたか?

 解らない箇所が出てきた場合は、まずはネットで調べるようにしていました。もちろん最初から質問票を送っても良かったのですが、理解しにくい点については同じように疑問に思う方が多いためか、検索すればある程度は出てきます。郵送でのやり取りだと時間がかかってしまうこともあり、どうしても解らなかった部分についてのみ質問票を送って、回答をいただいておりました。そのため質問票が足りないというようなこともなく、要点のみを掘り下げて学習することができたのではないかと思います。
 すぐに人に教えを乞う方が効率は良いですが、自分で悩み考えながら調べたことはなかなか忘れないので、できる限り自分で答えを探すようにしていました。

 

Q.モチベーションはどのように保っていましたか?

 私のモチベーションは、土地の記述式の新作問題でした。実は昔から数学があまり得意ではないため、当初は関数電卓で複素数の計算なんて自分には無理だと思っておりましたし、かなり不安でした。
けれど、講義を受けて基本的な考え方を理解した後であれば、解法のパターンさえ覚えてしまえば、計算自体は電卓がしてくれることが分かります。学習が進むにつれ、どこから求点の座標値を導くかがパズルのように思えて、段々と楽しくなっていきました。
 土地の記述式が好きなせいで択一式の勉強を疎かにしがちではありましたが、2022年本試験において土地記述式問題24.5点という、自分でも驚くほどの高得点を取ることができました。
 これは本当に、類似の問を練習問題で出題して下さっていた東京法経学院様のおかげだと思います。そちらの問題は理解が不十分で間違えてしまい、学習し直したことで印象に残っていたため、本試験の問題においてはこれ以外にやりようがないと確信することができました。 

 

Q.次の目標はありますか?

 次の目標は、とにかく土地家屋調査士実務の習得です。
試験の合格はあくまでもスタートラインに過ぎず、実務に関して覚えなければならないことが山ほどあります。不動産はそれぞれに多様な背景があるため、画一的に処理することはできませんし、どのようなケースにおいてどんな条文が適用されるかなど、きちんと理解した上で対応していかなければなりません。受験勉強と実務は別であり、むしろここからが本番、正念場であるのだと痛感する日々です。
 もう少し余裕が出てくれば、アマチュア無線技士の取得を考えています。測量に際してTSと観測点との間に距離がある時は、やり取りに無線機を使えると便利です。
 それから、昨年末に国家資格となったドローン免許にも興味があります。地域色によって有意性は異なるかと思いますが、先進的な方は既にドローン測量を取り入れているそうですね。資格制度自体が始まったばかりで、地方ではドローンスクールの準備がまだ整っていないような状態ですが、追々検討してみても面白いかと思っております。