合格体験記|答練を何回も繰り返すこと、これが合格の決めて|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

答練を何回も繰り返すこと、これが合格の決めて

体験記

佐藤 義之


 体験記

●測量士時代
 当時の仕事上、測量士の資格が必要となり必死に勉強して 2 年で測量士を取得しました。
 測量士の取得時はどうしても早く測量士の資格が必要であった為、お金と時間をかけて勉強させてもらい無事取得にいたりました。測量士として仕事をしていく間、何度か測量の技術を教えてくれたのが土地家屋調査士の方でした。その方から測量士と土地家屋調査士の仕事の違いなどを聞き、除々に土地家屋調査士という仕事に興味を持ちました。

 

●土地家屋調査士への挑戦
 昔から独立願望が強かったこともあり、また測量士資格者は土地家屋調査士試験の午前試験が免除になることも知り、土地家屋調査士に挑戦する事を決意しました。その時が32歳で結婚もして 2 人の息子もいました。仕事をしながら受験をし、 3 年受からなければ諦めると宣言して測量士の会社を退社し、土地家屋調査士事務所に補助者として転職しました。その理由は土地家屋調査士の勉強をするにあたり実際に実務をしていれば体で覚えていける部分も多々あると感じていたからです。例えば実務をしていなければなんのことだか分からない登記手続添付書類も仕事をしながら身に着いた知識と言えると思います。

 

●試験勉強
 1 年目は他社の通信教育の古本を知人から譲り受け、とにかく基礎知識を詰め込むことに集中し、テキストを何度も読み返しました。とにかくインプットに時間をかけたと思います。最初は漢字が読めなかったり、意味の分からない単語があったりで調べながらで、読み進めるのにも大変苦労した事を覚えています。試験までの勉強期間は 7 〜 8 カ月くらいでインプット7 割、過去問 2 割くらいで本試験に挑みました。
 結果は、択一足切りにかかり不合格でした。記述式も散々だったので全く歯が立たちませんでした。敗因はまずテキストの内容が薄く、古いテキストだったので、いくつか法改正など変更があった事に対応できていませんでした。また本試験の 2 時間半はあっという間で解答スピードが不足していました。まず受かるとは思ってなかったですが、結果を見てあまりの不甲斐なさにショックはありました。


 2 年目は試験日が10月に変更したこともあり、しっかり勉強期間は確保できるので、この年が勝負だ自分に言い聞かせ、もう一度気持ちを作りなおしました。 1 年目の反省を踏まえ問題を解く事に重視し学習することにしました。そこで合格者を多数輩出していて知り合いの土地家屋調査士の先生に聞いたところ、ほとんどの方は東京法経で学習していると聞き、通信教育でベストセレクト答練実戦答練を受講しました。答練が始まるまでに他のテキストと六法で基礎知識を固める学習はしていたもののベストセレクト答練が始まってみるとあまりのレベルの高さに愕然とし、初めのほうは解答してもランクはDやCで全く合格圏内には届いていませんでした。でも解答と共に解説を細かくしてくださり、解説書をテキスト代わりに何度も読み返し、理解できるまで繰り返し問題を解く事をしているうちに解答スピードも精度も少しづつ力がついてくるのを実感しました。それでもまだランクはC止まり。
 結局ベストセレクト答練は最後まで合格圏内のランクは取れず終了しました。続いて実戦答練が始まります。ベストセレクト答練よりもかなりレベルが上がり、力の無さに自信を失いかけたりもしました。それでも毎週の結果には一喜一憂するのはやめて解答出来なかった問題の解説をしっかり読み、六法で条文を確認し、繰り返し復習をしました。実戦答練も最後まで合格圏内には届きませんでしたが、ベストセレクト答練と実戦答練の問題と解説書が手元に集まった時、これを全部理解し、解答できるようになれば絶対合格できるぞとモチベーションが上がった瞬間でした。

 

●これが合格の決めて
 実戦答練が終わってからは、新しい教材や問題集に手を出したくなる気持ちを抑えて、とにかくベストセレクト答練と実戦答練を何回も繰り返しました。 1 カ月に 2 回転はしていたと思います。記述式も何回も繰り返しているうちに解答スピードも上がってきました。
 間違えやすい箇所は図にしたり、絵にしたりもしました。その中でもおすすめは答練が始まる前に購入した市販の一問一答の手持ちサイズの問題集に答練の解説で重要だと思う記述や、六法で出題頻度が高い条文を書き込んだり、暗記する箇所は図にして張り付けたりしてその一冊にすべてを詰め込み持ち歩き用にして時間があればパラパラ眺めるようにしていました。
 自宅では朝 1 時間、夜 2 時間の答練復習をすると決め、本試験まで繰り返し続けました。またすべてをまとめた問題集をトイレの時間や入浴の時間など隙間時間に見るようにしました。ここで重要なのは読むのではなく、見る・眺めるということです。しっかり読み込もうと思うと途中で手にとるのも嫌になったりして続きません。パラパラとめくるだけでもいいんです。毎日手に取っていると本もぼろぼろになってきます。それが勉強した証になりモチベーションにつながります。

 

●本試験
 本試験当日の朝は答練に一通り目を通し、会場にはすべてをまとめて分厚くなった問題集を一冊だけ持っていきました。択一を30分以内で解き終わり、土地の記述式を解き終わって残り約 1 時間弱。建物は区分でなければすんなりいけるだろうと思っていましたが、ちょっと凝った問題が出てかなり焦りました。すべて解き終わった時は残り10分弱。その時点で建物図面の間違いをひとつ見つけましたが、それよりも択一のマークミスと土地の見直しに時間を使いました。終わったころには手汗がびっしょりで疲れ果てていました。
 それから合格発表まではだめだという気持ちと、やることはやったから大丈夫という気持ちが入れ替わりで落ち着きませんでした。

 

●これから受験する方に
 私も毎日勉強していたとはいえ正直、朝寝坊したり、夜眠気に負けて寝てしまう日もありました。やる気が出たり出なかったりすると思います。
 計画を立てるのも大事ですが細かく立てすぎると計画が崩れたときに自分を責めてしまったりしてしまいます。計画はできるだけ大雑把でいいと思います。あとは途中で新しい教材にどんどん手を出してしまうよりは一つに決めて繰り返し学習することが重要だと思います。どうしても知識を広げたくなったりたくさんの種類の問題に触れておきたいと思ってしまうものだと思います。ただ答練のように厳選された問題を繰り返し学習しておいたほうが、どんな問題にも柔軟に対応できると思います。実際に本試験では答練とは違う形の記述式問題でしたが、結局やることは同じで落ち着いて考えれば対応できる問題でした。

 択一問題に関しても、答練の解説を熟読していればほとんどの問題に対応できると思います。自分を信じて頑張ってください。