合格体験記|就業しながらの短期合格=東京法経学院教材+毎日の勉強|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

就業しながらの短期合格=東京法経学院教材+毎日の勉強

体験記

M,Tさん


 体験記

1.はじめに
 私は、土地家屋調査士事務所に勤めながらも東京法経学院の通信講座のおかげで、学習期間約11か月で土地家屋調査士試験に合格することができました。
 この体験記が、私と同じく働きながら土地家屋調査士を目指そうとする人の参考になれば幸いです。ちなみに、私の勉強時間は、平日1.5 〜 3 時間(通勤時間の流し聴きは除く)、休日は 2 月頃までは 5 時間、 7 月以降は 8 時間程度でした。

 

2.東京法経学院を選んだ理由
 宅地建物取引士と測量士補の資格を独学で取得したため、当初土地家屋調査士の資格も独学で取得しようと思っていました。しかし、独学での記述式の学習に不安があったことから、通信講座で良い物があれば受講しようと思いインターネットで検索。その中で、抜群の合格率を誇る東京法経学院の存在を知り、迷わず「土地家屋調査士 新・最短合格講座(総合コース)」を受講することに決めました。
 なお、メディアは通勤時にスマホ等で視聴しやすいダウンロードタイプを選択しました。

 

3.基礎力養成編の受講
 2017年11月15日にインターネットで申し込みをし、11月23日に教材一式が届きました。届いた箱一杯の教材を見て、これだけの量の書籍を読み込まなくてはならないのかと思い、土地家屋調査士の試験がいかに大変かということを再認識しました。
 早速その日から勉強を開始しましたが、本格的な学習を開始したのは12月に入ってからでした。この頃から毎朝遅くても 4 時30分には起きて、最低 2 時間は勉強するよう心がけました。朝型にしたのは、冬は積雪のある地域のため、万が一雪が積もった場合は、早く出動して会社で学習時間を確保しようとの考えがあったためです。
 私の受講した講義は、求積、作図、不動産登記法、民法及び土地家屋調査士法が全30ファイルあり、求積と作図については12月下旬頃までに聴き終わり、全部の講義を聴き終わったのは4 月中旬頃だったと思います。講義は、時短の目的もあり1.5倍速で聴講するようにし、講義の要点はアンダーラインを引くと共に、ノートを取るようにしました。当然講師の板書もノートに取りました。なお、講義の視聴を優先したため、テキスト、択一問題の予習時間はほとんどとれませんでした。
 また、講義の動画ファイルを音声ファイル(MP 3 )に変換し、車での通勤時に流し聴きするようにしていました。内堀先生の講義は、重要事項を大きな声で繰り返し言ってくれるので、音声の受講だけでも十分効果がありました。毎日往復約 1 時間の聴講でしたが、隙問時間の有効利用として非常に効果があったと実感しています。民法の半分はこの聴き流しで覚えたと言っても過言ではありません。
 恐らく、この 1 年間私が最も聴いた声の主は、家族でも職場の同僚でもなく内堀先生です。

 

4.答練の受講
 私にとって人生初の答練となる第 1 回ベストセレクト答練が 2 月に届きました。まだ、一通りの学習が終わっていない段階での答練に戸惑いつつ、現時点での自分の知識を総結集させ何とか第 1 回目の答練に取り組みましたが、指定された時間をかなりオーバーしての解答となりました。
 その後も、毎週届く答練に四苦八苦し、何とか時間内に解答できるようになったのは、実戦答練の第 8 回目くらいからだったと思います。受講した「合格直結答練」は、ベストセレクト答練 7 回、実戦答練12回、公開摸試 2 回の計21回分でしたが、難易度が徐々に上がっていく問題構成と内容が秀逸で、かつ、解説講義及び解説書も分かりやすく、この21回で試験に必要な知識がいつの間にか身に付いていました。
 当初は苦手な答練でしたが、今振り返るとこの答練こそが、最も優れた学習教材と自信を持って言えます。講師の先生も言われていますが、答練の成績に一喜一憂することなく、分からなくても問題に取り組むことが大事だと思います。実際、本試験前の最終摸試である第 2 回全国公開模試の成績は72.5点、総合評価C、この時点では全く合格ラインに届いていない状況でした。

 

5.学習の進め方
1. 択一問題
 択一問題については、択一過去問マスターと答練問題を中心に学習しました。択一問題での学習で工夫した点としては、
@解答した日、A解答にあたっての自信度、B正解、不正解の別を一覧にまとめ、不正解だった問題や自信度が低めで解答した問題を重点的に復習するようにしました。また、なかなか知識が定着しない事項については分野別にノートを作成し、要点をまとめるようにして覚えました。
 択一過去問マスターについては、聴講が終わった分野についてその週末にまとめて解く方法で学習を進め、 4 月末までに全科目を一通り解き終えました。 5 月以降記述式の学習と並行しながら 2 周目の全問解答に取り組み、3 周目は不正解問題等のみを抽出して回答する方法を採り、なるべく短時間で効率良く学習する方法を取り入れました。
 答練の択一問題は、解説書が届いた日に改めて本試験のつもりで時間を計測しながら、全問解答するようにしました。 3 周目以降は、択一過去問マスター同様不正解問題等のみを抽出して取り組みました。
 択一問題については、 8 月くらいまでに概ね 3 周程度解答が終わり、 9 月から提出課題に取り組みました。この頃は、平均 8 割の正解率を保てるようになりました。

 

2. 記述式問題
 講義の視聴と答練の提出、復習に追われ、本格的に記述式問題の学習に取り組んだのは5 月下旬からでした。それまでも、毎日 1 〜 2 枚申請書の模写はしていましたが、自分に合わなかったのか知識の定着には至りませんでした。記述式問題で、最初に取り組んだのは、最も苦手な土地の求積です。ベストセレクト答練を第 1 回から解き、実戦答練に類似問題がある場合は、それも続けて解くようにして求積の仕方について知識の定着を図りました。ベストセレクト答練を第 7 回まで一通りやり終えた 6 月から書式攻略ノートに着手し、その後 7 月から書式過去問マスターの土地の問題に取り組みました。その後、土地の記述式問題をやり終えた 7 月下旬からようやく建物の記述式の学習を開始しました。まず、書式攻略ノートを非区分建物、区分建物の順に回答し、その後書式過去問マスターを、非区分建物と区分建物を数問ずつ交互に解く方法で進めました。
 記述式の学習で工夫した点は、@「類似していて理解が暖昧な部分を書き出し比較する」、A「記述式を解答した際は、解答用紙余白に誤答した部分や反省点をメモとして記入する」です。@の「類似していて理解が唆昧な部分を書きだし比較する」とは、例えば、相続人から登記申請する場合において、申請人欄や添付書類について登記の目的ごとに比較した一覧、また、「分筆」と付く登記の登記原因欄のみを書き出した一覧などを作成し、隙間時間に眺めるようにしていました。記述式の学習の初期段階でのこの方法は、自分にとって知識の定着に大変有効でした。
 また、Aについては、解答用紙とした申請書の余白に解答に要した時間や誤答、記入漏れがあった部分、次回復習する場合のポイント(「作図の練習用に最適問題」や「次回は作図部分省略可」など)をメモしておき、2回目以降の復習を効率よくするための参考としました。
 約 5 か月間で作成した記述式問題の数は、作図のみや、申請書のみも含め延べ280問くらいだと思います。

 

6.本試験
 本試験では、受験票に記載された上履きを忘れるというハプニングがありました。建物入口にいた試験官にその旨を伝えると、使い捨てスリッパを貰えました。後で受験票を見返したら赤のゴム印で「上履きと外履き入れ持参」と記載してありましたが、すっかり見落としていました。多少動揺しつつ、試験会場に入室。私立高校の普通教室でした。私の席は、多少ガタついており、受験に影響がでるほどではありませんでしたが、気になる方は、万が一に備えて隙間に噛ませるモノを何か持参したほうが良いかもしれません。
 定刻になり試験開始。いよいよ 1 年間の成果が試される時が来ました。試験がはじまると、上履きのハプニングなどすっかり頭から離れ試験に集中していました。この集中は自分でも驚愕するほどで、平均35分程度要していた択一20問を25分程度で終えることができ、建物記述式→土地記述式問題と全問解き終わった時点の時間は、午後 3 時10分位でした。この速さは、答練でもなかったスピードです。残り20分を、難しいと感じた択一問題の確認、マークシート記入誤り有無の確認、地積及び床面積の求積の検算、地積測量図の辺長の確認に使うことができました。

 

7.口述試験
 試験対策としては、ほぼ毎年出題される土地家屋調査士法 1 条、 2 条の暗記を最優先に行いました。その他、試験 2 日前から、土地家屋調査士の処分、土地家屋調査士の業務及び土地家屋調査土がしてはならない業務の確認及び地図、筆界特定制度、法定相続情報一覧図の定義等について知識の整理を行いました。
 当日は、時間に余裕をもった行動を心がけるようにしました。受験後の感想としては、多くの先輩受験生が述べられているように、落とす試験ではないと思うので、遅刻せず一般的なマナーを守って臨めば落ちることはないと思います。

 

8.学習において苦労した点
 働きながらの学習において最も苦労する点が学習時間の確保です。学習をはじめた当初は、講義を聴いても、問題を見ても分からないことが多かったため、勉強も身にはいらず学習時間もそれほど多くありませんでした。しかし、学習開始から 3 か月もすると毎朝の勉強が習慣となり、勉強しないと落ち着かない状態となりました。
 東京法経学院の教材が届き勉強を開始してから本試験前日まで土地家屋調査士の勉強を欠かしたことは 1 日もありません。家族で旅行に行った日も、旅行先に問題集を持ち込み、朝勉強しました。
 また、子どもが小さかったこともあり、休日の午後は家族の時間にあてていましたが、本試験が近づくにつれ、家族の理解を得てより多くの時間を勉強にあてることができるようになりました。
 また、問題を解く速度の改善も苦労しました。答練後半に入っても時間内に全問解き終わることができないことが多々ありました。そのため、9 月以降は、時間がかかり過ぎていると感じていた各階平面図と建物図面の作図にも時間を割くようにしてスピードアップを図りました。

 

9.最後に
 勉強方法は、十人十色だと思いますが、東京法経学院のテキスト、答練、講義は間違いないものだと思います。だた、これを手に入れただけでは合格はできません。「絶対に合格する!」という強い気持ちを持ち続け、毎日勉強することが最も大切だと思います。
 先にも述べましたが、試験 3 か月までの 7 月以降で、答練の成績や過去問の正答率などから、圧倒的に自分の学習が合格レベルに達していないことを痛感し、不安に感じることも多くなりました。しかし、これを機に危機感をより一層強め、勉強方法を見直し、学習時間も今まで以上に確保してひたむきに学習をつづけたことが短期間での合格につながったと確信しています。
 使い古された言葉ですが、「継続は力なり!」これから合格を目指す方は、この言葉を信じて、実践して欲しいと思います。「忙しいから学習時間が取れない」を言い訳にせず、毎日30分でも良いので学習する習慣をつけることが合格の近道です。1 日のうち、工夫すれば多少の学習時間は確保できると思います。

 どうしても勉強時間を確保することが難しい方は、まず、講義の聴き流しからはじめてはいかがでしょうか?