合格体験記|徹底した隙間時間の有効活用で掴んだ一発合格|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

徹底した隙間時間の有効活用で掴んだ一発合格

体験記

逢坂 敏裕さん


 体験記

 土地家屋調査士試験の受験決意から合格に至るまでの過程を、時系列で振り返りたいと思います。

 

●2016年 6 月
 私は燻っていました。事務をしていましたが、日々の業務は非常につまらないものでした。できれば転職したいと思い、しかしながらそれに向けての努力は何もせず、ただただ他力本願で、何かスキルがなくても待遇の良い仕事が転がっていないだろうかと、夜な夜な漫然と転職サイトを眺めるだけの日々を送っていました。
 あるとき、なぜ仕事に身が入らないのか、真剣に自問自答しました。私は理系出身でありながら文系就職し、日々の定性的な仕事に飽き飽きしていました。理系の定量的で整然とした内容に対する未練が心の奥底にありました。スキルがなくてもできる仕事ではなく、専門的な技術を身に着けて活躍できる仕事を見つけたいと思い、今からでも挑戦できる資格を何か取得しようと決意しました。片っ端から世の中に溢れる資格について、漠然と憧れを抱いていた士業についても詳しく調べました。士業とは文系出身者が目指すものという固定観念がありましたが、理系出身者でも目指せるものが幾つか見つかり、そのとき初めて土地家屋調査士という資格に出合いました。過去問を見てみると、択一問題はまるで歯が立ちそうにありませんでしたが、書式問題には座標計算や面積計算、図面作成といった内容が含まれることを知り、大学まで培ってきた理系の素養を十分に活かせるように思えました。また、当時私は28歳で、仮に土地家屋調査士試験を受験するとなると、そのときには29歳。30歳を目前に、20代最後の挑戦として頑張ってみたいという気持ちが芽生え始めました。半分見切り発車でしたが、これ以上不満だけを抱え、かと言って現状を変えるための努力は何もしない自分と決別すべく、実績のある東京法経学院に意を決して入会し、講義は通信、答練は通学するコースを選びました。

 

●2016年 7 月〜 8 月
 段ボール一箱分の教材が自宅に届きました。土地家屋調査士の出題範囲はそれほど広くないと聞いていましたが、それでも多数のテキスト、問題集に戦きました。記載されている学習の進め方を参考にしながら、まず民法から読み進めましたが、自分で予習しても、またビデオを見ても、内容が全く頭に入ってきませんでした。初めのうちは 2 〜 3 割の理解で良いとの言葉を信じて、とりあえず前に進めていきました。お盆休みにはある程度まとまった時間が取れたので、ビデオも何本か見るなどして、勉強する習慣を作っていきました。

 

●2016年 9 月〜 2017年 1 月
 民法と不動産登記法を一通り学習したものの、全く理解できていませんでした。約 1 年後の受験は遥か先に感じられ、勉強に少し嫌気がさした時期でした。書式対策にシフトするなどして、モチベーションの維持に努めましたが、今振り返ってみると受験生であることの自覚がまだまだ不十分でした。
 基礎数学については、高校までは横軸がx軸、縦軸がy軸であるところ、測量分野では逆になっていることに慣れるのに時間がかかりました。また、大学時代に嫌々使用していた関数電卓を、座標を計算したり面積を計算したりするために今は望んで使用していることが、なんとも不思議な気分でした。図面については、基礎練習として直線を何本も書いたり、墨入れの練習をしたり、 1 /250と 1 /500の三角定規を使い分けたりと、土地家屋調査士試験を突破するための基礎を、この時期に築くことができました。
 年末年始は落ち着いて勉強できる絶好のチャンスだったので、集中して課題に取り組みましたが、問題を解ける状態になるまでには至りませんでした。本来は過去問題集の演習も進めていくつもりでしたが、なかなか予定通り進まず、基本テキストを理解するのに苦しみ、十分に準備できないまま答練を迎えてしまいました。

 

●2017年 2 月〜 3 月
 正直なところ、散々な日々でした。答練では、取り組んできた成果が全くと言っていいほど発揮できず、E判定を繰り返しました。講師の解説を聞いても、ついていくことができませんでした。自分にできることは必死で板書を追いかけるだけで、非常に惨めでした。
 並行して測量士補対策も始めていかなければならず、自分を相当に厳しく律して勉強していかなければ合格は程遠いと思いました。

 

●2017年 4 月〜 5 月
 一発合格を諦めたわけではなかった私は、土地家屋調査士の勉強と並行して、測量士補の過去問演習に取り組みました。測量士補については、勉強すればするほど比較的短期間で力がついてきていることを実感できました。ゴールデンウィークは友人からの遊びの誘いも断り、勉強に専念しました。測量士補で蹟いてしまうと土地家屋調査士合格への望みが非常に薄まってしまうため、土日も 1 日中勉強し、間違った箇所に付箋を貼り、そこを集中して復習し、理解できた箇所の付箋を剥がしていくという作業を繰り返しました。測量士補試験当日は自信を持って臨むことができ、その日の速報で自己採点し、余裕をもって合格できたことを確信しました。土地家屋調査士試験の合格に一歩近づけたことが非常に嬉しかったことを記憶しています。測量士補試験直前の 1 週間は、土地家屋調査士試験の勉強は完全に中断していたため、一早く気持ちを切り替え、勉強を再開する必要がありました。 4 、 5 月に受けた答練の合格判定は、D判定が 1 回、その他は全てC判定で、全く喜べるものではありませんでした。

 

●2017年 6 月
 もうこの時期になると、自分の現在の実力や残された時間、今後の伸び代などがだんだんと明確になり、無我夢中で必死でした。明らかにこのペースでは合格できないという実感だけが大きくなっていました。学生時代と違い、日中は仕事があるため、勉強時間を十分に確保できないことが非常に辛く、焦りだけが募りました。そこで、隙間時間を最大限有効活用することを強く意識しました。平日は起床してまず用を足す時間に、択一の枝一つの正誤を判断しました。そして、朝食の10 〜 15分間で残りの枝と新しい設問を幾つか読み進めました。また、歯を磨いている間にも択一 1 〜 2 問を解答しました。試験本番では、設問一つにつき長くても2 分以内には解答すべきであるため、歯磨きの間という時間制限の中で択一問題を解答することは短い時間内に解く良い練習になったと思います。こうして、平日の朝を過ごすリズムを確立しました。


 そして、通勤は自転車を利用しておりテキストを読み進めることが叶わなかったため、常に通信講義の音声を聞いて総復習に努めました。また、業務中もただ歩いているだけの移動時間には、気になる点やあやふやな点を携帯電話で確認しながら復習したり、例えば合筆登記の制限の特例を空読みしたりして、知識の定着を図りました。昼休み中は、落ち着いて学習を進めることができる時間を作り、択一問題をできる限り多く解き進めました。そうして日中の仕事を終え、帰りの通勤中には再び通信講義の音声を聞き、図書館に寄って書式問題を解きました。掃宅後は図書館でやり残した問題や、理解が不十分な項目に時間を注ぎました。一人暮らしだったため、夕食中も常にテキストに目を通していました。このように隙間時間を確保することで、 1日トータルでは一定の勉強時間を確保できたように思います。
 この時期に抱えていた最も大きな課題は、答練の問題を 2 時間30分以内に解き切れないということでした。理解は深まってきているのに、面積計算までたどり着くことができないという悔しい思いをしていました。答練では、択一から順番に解いたり、書式を先に解いたりと試行錯誤しましたが、最終的には、択一、建物、土地のセオリー順で解くことに落ち着き、この順番で択一40分以内、建物50分以内、土地60分以内で解くことを徹底して練習しました。

 

●2017年 7 月
 私には、大学受験の時に浪人したものの第一志望の大学に合格できなかったという苦い過去がありました。だから、土地家屋調査士試験の受験においても、学習歴の長い受験生が有利であることは間違いないが、長く勉強したからと言って合格が保障されているわけでは決してないということを心の中で繰り返していました。私が仮に今年不合格で来年も受験することになっても再び不合格になる可能性は十分にあり、初めての受験であっても要点を確実に押さえれば合格できる可能性はあるはずだと考えました。答練の合格判定は相変わらずC判定も少なくありませんでしたが、何度かとることのできたB判定を心の支えにしながら、残り少なくなった時間を精一杯有効に使いました。

 

●2017年 8 月
 いよいよ本番が間近に迫っていました。焦りも当然ありましたが、 1 日 1 日ベストを尽くそうという気持ちで過ごしました。書式問題については過去問題集が現在の出題傾向とは大きく違うため、答練の復習に重点を置きました。答練で経験した書式の形態を十分に見直したことで、本番でも落ち着いて取り組むことができたように思います。
 最後に最も気を付けたのは、生活リズムでした。試験時間は13時から15時30分までで、比較的早い時間帯に試験が開始されることが気がかりでした。逆算して、11時頃に軽く昼食をとって、11時30分過ぎに自宅を出発し、12時15分頃に試験会場へ到着するというスケジュールを計画しました。この場合、昼食をかなり早い時間帯にとることになるので、試験直前の一週間は、できる限りそのスケジュールに近い形で昼食をとるようにしました。おかげで、試験当日も早い時間帯に適度な空腹感を感じ、無理なく昼食を済ませることができました。予定どおり12時10分頃会場に着き、受験する教室へ向かいました。


 試験開始が近づくと、いよいよ緊張が高まりましたが、これはそれ相応の準備を積めた証拠だと自分に言い聞かせながら、心を落ち着かせました。ついに試験が始まり、択一から解き始めました。緊張もあって、答練のときより少し解答ペースが遅くなりましたが、なんとか39分程度で択一を解き終えました。その後すぐに建物の書式問題に取り掛かりました。問題文が読みやすく、図面等についてあれこれ悩むポイントもそれほどなかったため、想定していたよりスムーズに解き終えることができました。その時点でまだ 1 時間10分ほど残っており、良いペースでした。ここでお茶を少量飲んで気持ちを落ち着け、土地の書式問題に取り掛かりました。座標値計算は、答練で何度も練習したものとよく似た問題でした。全く同じではなかったので、数分考えた後、嫌になるほど練習した電卓を使ってひとつひとつ解き進めていきました。答練では時間が足りたり足りなかったりした求積についても時間内に計算し、全ての問題を解き終えることができました。

 試験終了後は、一定の手応えがあったため非常に清々しい気持ちでしたが、翌週の検討会に参加したところ、特に書式の試験内容が平易で、合格最低点が上がることが見込まれるとの総評だったため、不安な気持ちになりました。

 

●2017年 9 月〜 11月
 9 月下旬、択一の足切りが15問と予想以上に高い発表を受け、ますます不安になりました。その後、筆記合格発表まで 1 か月以上あり、合否が気になって仕方ありませんでしたが、この1 年間ほとんど見なかったテレビをゆっくり見たり、ずっと読みたかったけれど我慢していた本を読んだりしながら、そのときを待ちました。
 合格発表日は平日でいつもどおり職場にいました。時間が近づいてくるとやはり気が気でなくなり、心臓の鼓動もすごく速くなっていました。発表は、職場のパソコンはあえて使わずトイレの個室で携帯電話を使って確認することにしました。画面をタップする手が震えました。合格発のWEBページを上から下へゆっくり見ていくと、自分の受験番号が見つかりました。その瞬間、毎週日曜日の答練で結果がなかなか出ずに悔しい思いをした日々や平日毎晩仕事が終わってから眠気をこらえて勉強した時間が思い出されて、涙が出ました。測量の「そ」も知らないまま土地家屋調査士試験の受験を決意し、それからは合格を信じて毎日勉強を積み重ねてきて良かったとしみじみ思いました。


 東京法経学院の講師・スタッフの皆様には大変お世話になりました。良質なテキストによって確かな力を身につけることができました。本当にありがとうございました。