合格者インタビュー|「これさえやっておけばいい」という形で講座が全てパックになっている。|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記・合格者インタビュー

「これさえやっておけばいい」という形で講座が全てパックになっている。

プロフィール合格者インタビュー

 プロフィール

野中 怜奈さん

 


 合格者インタビュー

Q.試験を目指した理由・契機

 結婚を機に退職し、今後は手に職をつけてキャリアを積みたい思ったことが資格取得を志したきっかけです。将来的には地元に戻り不動産業を営む両親とともに働くことを視野に入れていました。
 土地家屋調査士を選んだのは、母方の祖父が調査士だったので資格をなんとなく知っていたことと、大学時代に授業の一環で測量学を履修したため、申請さえすれば測量士補を取得できたからです。試験の午前の部はパスできるのだし、計算問題にも取りつきやすいだろうと思いました。また、実務上では前職で造園の現場管理をしており、野外仕事は好きだったので努力と工夫次第で独立を目指せるのではないかと考えました。

 

Q.東京法経学院講座を受講しようと思ったきっかけ

 法学系は全く勉強したことがなく、何から手をつけていいかわかりませんでした。そのうえ飽き性なので何年も同じ勉強をする自信がない事もあり、初めから予備校を利用して短期で合格すると決めました。東京法経学院を選んだのは、調査士の予備校の中では老舗で実績もあること、そして合格者返金制度があったからです。また、せっかくだから答練は通学したいと思っていたところ、学院は自宅から通える場所にあった事も決め手です。

 

Q.学習するうえで工夫したこと

 9月スタートの新・最短合格講座を受講しました。結果的には以下のようなスケジュール及び教材で学習を進めました。
【9月〜1月】答練開始に向けて試験の全体像把握。講義動画視聴。 利用教材:合格ノート、書式攻略ノート、提出課題(一部のみ)
【2月〜4月】ベストセレクト答練のため通学。(合格判定はE〜D) 利用教材:書式攻略ノート(1周完了)
【5月〜7月】実戦答練のため通学。(合格判定はC〜B)特に理解していない部分のみ講義動画2回目視聴。 利用教材:不動産表示登記申請マニュアル
【8月〜10月】総整理・速解答練等のため通学。 利用教材:択一及び記述式過去問マスター、不動産表示登記申請マニュアル
 全体に後手後手に回った学習となってしまったと反省しています。
 本試験でも滑り込み合格でしたので、参考になるかわかりませんが個人的な工夫点としては以下になります。
◆補助者として実務を経験  学習初期にあまりにも内容が頭に入らず、最終的に独立を目指していることもあって補助者としてアルバイトをはじめました。夫と2人暮らしなので自由な選択をさせてもらえる状況にあったこと、勤務先の先生が資格勉強にご理解の厚い方であることなど環境に恵まれたからこそできた選択でした。結果的に5月頃までは実務に慣れることにも時間を割いたため合格判定が低かったのですが、実務に慣れ始めると学習内容もスラスラと頭に入ってきました。
◆講義動画視聴について  「登記って何?」というレベルからの学習開始だったため、1周目の動画視聴は正直言って苦痛でした。そこで最初はとにかく先生の板書や具体例のメモを取り逃さない事だけ徹底し、内容理解が進んできた時に振り返られるよう合格ノートの各章に動画の開始時間をメモしておきました。学習開始時は本当にお手上げ状態でしたが、根を詰めすぎず数ヶ月後の自分に託すつもりでとにかく講義を1周することを目指しました。  学習を進めるうち、理解が不十分な部分が明らかになればメモを頼りに講義を再視聴しました。すると講義内容は試験に出る部分を的確に押さえていて分かりやすく感じるようになっており、これを繰り返して自分の知識の穴を少しずつ埋めるイメージで学習を進めることができました。今思えば約1年の学習期間の中で最初の数ヶ月が一番苦しかったです。
◆記述式対策  試験の全体像をつかみ始めてからは、内堀先生のお勧めに従い計算・申請書・作図を分けて学習しました。勉強に取り組みやすくなり非常に良かったです。 ・計算  学習初期から複素数を利用して練習しました。細かい話ですが最終的に意識したのはメモリ機能の使い方です。学院推奨のCASIOの関数電卓(メモリが9個)を使用していましたが、使用する座標値が9個以上の問題がまれに出題されると私は混乱しやすく、時間がかかりました。そこで、問題を把握したら計算を開始する前にある程度どの数値をどこに記録してどこを消しながら使うか見当をつける練習をしました。結果的に、本試験はここ数年の中では計算が多めだったのでこの練習が生きたと思います。ネットを見ると一長一短のようなので私は試しませんでしたが、メモリ数が多い機種を試してみても良かったかもしれません。 ・申請書  不動産表示登記申請マニュアルを活用しました。申請書のパターンが網羅されているため、このテキストを使えば申請書は怖いものなしだと思います。7月頃に購入しましたが、もっと早く購入すべきだったと後悔しました。私は各申請書例の見開き右側にある<事例の概要>部分を見て申請書を考える練習をしました。申請書の各記載がなぜそうなるのかを確かめながら、思考回路を定着させることに重点を置き、手元はあくまでメモ書き程度で繰り返し練習しました。この方法は最終的には記述問題の長い文章の中で重要な記載だけを素早く見極めることにも役立ったと思います。 ・作図  実践答練が終わる頃には間違いやすい箇所が固定されてきた事もあり、時間短縮もしたかったので作図方法を一度見直しました。定規の動かし方はネットの情報も参考にし、ミスが少ない手順を考え、数時間だけ集中して繰り返して定着させました。また、計算方法がすぐ思い付かない場合に備え、とりあえずわかる部分から作図する練習をしました。手を動かすと思考が切り替わって計算方法が思いつくことも多かったですし、切羽詰まった状況でとりあえず何かを進めておくことは自分を落ち着かせる効果があったので良かったと思います。
◆択一式対策  基本的に、答練の解説冊子を次の答練までに読んで復習しました。先生の解説は講義中に冊子に直接書き込み、それだけ持ち歩けば講義内容を復習できるようにしました。とはいえ、実戦答練後半になっても基本事項を理解していない部分があったため、その部分については都度合格ノートに立ち返り、場合によっては講義動画を再度視聴しました。覚えきれないことは単語帳を作って持ち歩きやすくし、通勤中や休憩時間などスキマ時間に利用しました。しかし、正直なところ本試験で足を引っ張ったのは択一だったので、もっと判例を読み込んだりするべきだったと反省しています。

 

Q.受講講座を受けての感想、良かった点はどんな点ですか?

 何から始めたらいいかわからない初学者にとっては「これさえやっておけばいい」という形で講座が全てパックになっているのは助かりました。金額は安くないですが、頑張ればお金が返ってくるという期待もあり手を出すことができました。
 内堀先生の講義は試験における重要部分が端的にまとまっているので、法令の文章に慣れない状況では正直取りつきにくかったですが、学習が進むとシンプル且つ法令に沿っていて的を射ていることがわかってきました。ある程度資格の概要がわかっている人や学習経験者には初めから分かりやすく良い講義であると思います。個人的には、法令や判例ができた背景や先生の実際の体験を交えてお話しいただいた具体的な内容がよく頭に残り、勉強に大変役立った実感が強いです。これを聞けることに受講の価値があると思います。

 

Q.学習時間はどのように作っていましたか?

 基本的には週3日程度補助者として働き、休日の多くも学習に充てることができましたので、他の受験者の方より学習時間があったと思います。そのため、時間だけ使って学習が間延びしないように、出勤日以外は1日を数時間ごとに区切り、合間に家事を挟んだりしてメリハリを持つようにしました。また、出勤日の通勤時間や休憩時間は普段の家での学習とは異質の環境であり、短時間に集中することができるので苦手な記憶系(単語帳など)の勉強に取り組むようにしました。

 

Q.わからない箇所があるときはどうしましたか?

 基本的には答練の最後に先生に直接聞くようにしました。その他、勤務先の先生に聞いたり、ネットで調べたりしました。また、学習が進むといつの間にか理解してしまっていることも多かったのでテキストに付箋をして不明点をメモしておき、後から確認してみたりしました。それでも分からない場合は、質問票を送るなどしました。

 

Q.モチベーションはどのように保っていましたか?

 正直、一番大きかったのは「来年も同じことをしたくない」という負の感情です。夫や勤務先に協力を強いるなど、私の行動が周りに影響を与えているのだという実感があったので、とにかく最短で受かる!!というシンプルで強い気持ちを持ち続けることができました。また、実戦答練で最後までA判定を取れなかったことが非常に悔しかったです。内堀先生は「判定はあまり重要ではない」とおっしゃっており、その言葉に救われることもありましたが、負けず嫌いの私にとっては悔しさが最後まで走り抜けるエネルギーになったと思います。また、受かったら将来的に独立するということを具体的に想像することで、今やっていることがその一歩になっている、という実感を抱くようにしました。

 

Q.次の目標はありますか?

 地元で独立することを目指して実務経験を積んでいきたいです。また、まだまだ法学系の知識が足りませんので行政書士の勉強をしようと考えています。今回の受験を通して「やろうと思えばできる」という実感を得ることができました。この経験は今後の人生においても心の支えになるだろうと感じています。今後も実務・勉強ともに自分なりに挑戦を続けていきたいです。