合格体験記「この試験,時間を有効に使った者が勝つ!」|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

「この試験,時間を有効に使った者が勝つ!」

体験記

 体験記

Y.Kさん(大阪府)

◆はじめに

 択一式35点・870位,記述式27点・1,146位。
これが,1年目の本試験の結果でした。
試験直後は,正直,手応えがまったくありませんでした。しかし,送られてきた試験結果は,思っていたより順位が上でした。
「これなら,あと1年も勉強すれば合格できる」と,不合格の通知が私に自信を与えてくれました。

◆1年目に足りなかったもの

 1年目の勉強で,自分に足りなかったもの,それが何であったのかは,本試験を受験して,すぐにわかりました。それは,実戦経験です。
私は,通信教育での自宅学習しか行っていなかったため,本試験では,会場の雰囲気にのまれてしまったのです。
時間配分はボロボロで,気持ちばかりあせってしまい,建物の書式問題に,1時間半も費やす始末でした。また,土地の書式問題に関しても,あれほどの長文問題は初めての経験であり,かなりの時間を費やしてしまいました。市販の問題集は,たいてい1ページに収まるように作ってありますが,本試験は,問題だけで何ページにもわたっているため,すっかり面食らってしまいました。
さらに,試験場の暑さ,机の狭さ,騒がしさにも,かなり戸惑いました。

◆2年目の学習

 1年目の反省を踏まえ,2年目の勉強は,実戦経験を積むことを目的に取り組みました。そのためには,本試験に近い環境が必要だと思い,東京法経学院の実戦答練に申し込みました。
東京法経学院の答練は,全国模試を含めて全14回あるので,すべて受けるだけでもかなり試験慣れすることができます。実際,答練が終わる頃には,かなりの実力アップができました。
また,毎回,時間配分を決めて受講していたため,自分にとってベストな時間配分を見つけることもできました。
本試験では,どうしてもあせってしまうため,択一式何分,書式土地何分,建物何分と最初から解答時間を決めておくのも,一つの方法だと思います。そして,自分で設定した制限時間になれば,たとえ問題が残っていても,次に進むくらいの覚悟でもよいと思います。
答練のもう一つのよい点は,受講生のなかでの順位がわかるということです。悪い成績表が返ってくるたびに,「次は頑張るぞ」という意欲がわき,また,科目ごとの点数が詳細に記載されているため,自分の弱点がわかり,対策も立てやすくなります。
さて,答練を受けている人のなかには,解説講義を聞かずに帰ってしまう人がいます。しかし,解説を聞くだけでも頭の整理ができ,間違って覚えていることを発見することもできます。その点を,付言しておきます。

◆本試験での落とし穴

 私は,本試験では問題を解く順番を択一式,建物書式,土地書式と決めていたのですが,17年度の試験では択一式を20分ほどで解くことができ,建物書式を解き終えた時点では,残り時間が1時間15分もありました。
これも答練による,大きな成果だといえます。答練の問題は,本試験よりもレベルの高い問題であるため,本試験が簡単に思えるようになるのです。試験中,時間的にも精神的にも余裕ができるのは,大きなアドバンテージです。
しかし,このとき「他の受験生も正解しているだろうから,今回の試験ではミスは許されないぞ」と思ったのが,災いしました。
時間的に余裕をもって土地書式の問題に取りかかったのですが,何回問題を読んでもさっぱり頭に入らず,気持ちばかりがあせっていました。「ミスは許されない」と思ったばかりに,全問正解に固執してしまったのです。加えて,平成16年度試験で出題された座標の補正問題は,平成17年度はもう出ないだろうと予想して,あまり真剣に取り組んで勉強しなかったことも裏目に出ました。その時の精神状態は,もう最悪でした。時間ばかりが過ぎていき,まったく解答欄を埋めることができませんでした。
残り時間30分を切ったところで,ようやく方針転換ができました。とにかくできるだけ解答欄を埋めようと思い,座標値を出せていない点もありましたが,問題からの与条件で地積測量図を何とか書き上げ,その他の欄も8割ほど埋めることができました。
試験が終了したとき,今回も不合格かなと思いましたが,自己採点の結果,択一式で18問正解し,土地の座標補正も正解していることがわかった後は,合格発表の日が楽しみでした。
試験中に一度,諦めかけましたが,最後まで何とか一つでも解答欄を埋めようと決断したことが,合格につながったと思います。

◆最後に

 当初の予定では,最後の10分間は見直しの時間にするつもりでしたが,実際には思いどおりにはいきませんでした。こういうときの対処方法も,実戦答練を受けてきたなかで,知らないうちに身につけていたのかもしれません。
今回合格できたのは,やはり受験指導校(東京法経学院)を利用したからだと思います。
最近,本試験のレベルが,どんどん高くなっているとよくいわれます。独学でも合格することは可能だとは思いますが,やはりいろいろと不利な面があります。平成17年度は,特に法改正があったため,既存の教科書では対応できないこともありました。しかし,受験指導校を利用していれば,試験の最新情報も手に入り,自分で調べる手間も時間も省くことができます。
この試験は,毎日の勉強でも本番でも,時間を有効に使った者の勝ちです。
平成18年度の試験では,筆界特定制度など,新しい分野からの出題があるかもしれません。試験に関しての情報をいかに早く,手間なく入手することができるかが重要だと思います。
法改正もあって大変な平成17年でしたが,1年間必死に頑張ったことで,合格できました。合格に必要なもの,それは,諦めない心のみです。本試験はもちろん,毎日の勉強にも妥協せずに頑張ってください。