合格体験記「出題傾向の変化にも対応できるように」|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

「出題傾向の変化にも対応できるように」

体験記

 体験記

T.K さん(兵庫県) 平成17年度合格

◆1年目

 私は,土地家屋調査士試験を突破するのに3年を要しました。しかし,試験を突破するのに3年もの勉強が必要かといえば,答えはNOです。1年目で合格するのは十分可能な試験であると思います。そのためには何よりも土地家屋調査士試験を知り尽くした学校の教材を使用するのがよいと思います。
私は,1年目の受験に際して,建築士受験でお世話になった某指導校の講座を受講しました。その学校以外には目もくれず,調べることさえしませんでした。今考えると,非常に無駄な1年とお金を費やしたと思います。詳しくはお話できませんが,書式に関して本試験レベルとはかけ離れていたからです。
平成15年度の調査士本試験では,学校での勉強はやるだけやったとの自負もあり,結構自信を持って望みましたが,択一は16問でまぁまぁでしたが,多分,他の受験生が簡単に思えていた建物の書式も私には難しく思え,土地では見事に玉砕いたしました。
不合格は目に見えてましたが,法務省から送られてくるあの白い封筒に私の試験結果が記されていました。書式の点数は17点しかありませんでした。択一は普通に勉強していれば何とかなるとの印象を持ちましたが,書式がこのままではこの先ずっと失敗する,というか,合格点に到達するのは無理だと,さすがに痛感しました。
1年目の本試験が終わって,帰りの電車の中で本試験の問題についての話し声が聞こえてきました。聞こうと思って聞いていたわけじゃないのですが,耳に入ってきたので結局電車を降りるまで話を聞いてしまいました。その聞いている最中で私が思ったことは,彼らは明らかに私より上のレベルにいるということ。そして,その彼らが通っていた学校の授業で習ったところが出ていたとか,そういったことを耳にして,明らかに私がお世話になっていた学校の生徒ではないなと思いました。これが,私が他校について興味を持つようになったきっかけです。

◆2年目

 1年目で相当の金額を費やしていたため,2年目以降は厳選して講座を受講することになりました。2年目の勉強で初めて調査士用の電卓の使い方とか三角定規の使い方を知りました。信じられない話かもしれませんが,1年目の学校ではそういった類のことは全く触れられず,私はみんな自分なりに方法を発見しているものとばかり思っていました。そこで私は軌道修正することができました。書式もかなりできるようになり,自信もついてきての2年目の本試験受験を迎えました。
平成16年の本試験は,出題傾向ががらりと変わった試験でした。択一ではいきなり民法が第1問目から3問目まで出題されました。私だけではないと思いますが,調査士試験の民法は相続程度しか勉強しておらず,本当に度肝を抜かれました。例えるなら,卓球の試合でもちろんピンポン玉が相手から帰ってくると思って待ち構えていたら,ボーリングの球が飛んできたような感じです。
さらに私には追い討ちがまっておりました。平成16年から以前まで認められていた耳栓がなぜか禁止となり,私はこれといった対策もしないまま試験に臨んだのですが,私の真後ろの席の受験生が真夏にも関わらず,風邪をこじらせていて試験中ずっと1分おきくらいに鼻をすっていたので,気になって気になって,なかなか試験問題に集中することができませんでした。ご想像のとおり,非常に気持ち悪い音です。集中しかけたら気が散らされ,さんざんな目にあったのを覚えています。
結局,択一はいつも35分程度で終わっていたのですが,問題を何回も読み直しするという状態に陥り,択一20問解き終わった頃には既に,1時間25分くらいが経過していました。時計を見た時に愕然となり,一瞬,頭が真っ白になったのを今でも覚えています。
それでも,今年で絶対決めると決心して望んだ2年目の受験だったので,書式に取り掛かりました。建物はほぼ満点に近いできだったと思います。敷地権の割合や,やや複雑な建物形状が出題されましたが,しっかり準備をしてきたので間違うことなく建物書式を終えました。
が,土地に残された時間は30分くらいしか残されていませんでした。それに加えて誤差補正の問題の出題。
補正計算は今までの試験傾向から見て出題されないと思っていたので勉強しておらず,方法もすっかり忘れている有様でした。時間が迫っていることもあり,とりあえず地積測量図までは書きましたが,プロットして線を引いたのみで時間切れでした。
後日,あの白い封筒が郵便ポストに入っていました。不合格だったことよりも合格点の低さに驚きました。そして私の結果は,合格点にあと2.5点不足していたのです。
択一も書式も足切りをクリアしていたので,あと択一1問が取れていれば合格だったことを考えると,本当に悔しい気持ちで一杯になりました。

◆3年目

 あと1歩で合格できるところまできていることを考えると諦めきれず,3年目の受験勉強が始まりました。
3年目は時間が思うように取れず,2年目の受験に比べるとはるかに少ない勉強時間でした。
勉強を開始したのも4月からでした。民法,改正法,土地書式では,補正がらみも出題されることがあると分かってましたので,ある程度の上積みでいける自信はありました。
それよりも気を使ったのが席の順番です。耳栓禁止による,他の受験生からの足のひっぱりの危険を少しでも少なくする為,願書受付の朝一か,最終日の消印による郵送のどちらを選択するか悩みましたが,最終日を選択しました。結果,周りから試験に影響を受けることもなく無事に終わりました。合格をすぐに確信しましたが,自己採点してみると,択一満点,建物満点,土地低く見積もって8割の出来でした。こうして私の受験生活3年間は終わりました。
今年受験される方のお役に立つ文章だったかは,?ですが,参考にしていただければ幸いです。東京法経学院の書式添削をしてくださった先生方にお礼を申し上げたいと思います。