合格体験記「自分なりの学習法と徹底した分析で合格」|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

「自分なりの学習法と徹底した分析で合格」

体験記


 体験記

I.Hさん(香川県) 平成18年度合格

◆はじめに

 土地家屋調査士の資格試験に臨むにあたり,大切なことは,どうしてその資格を目指すのか,しっかりとした目標意識を持つことです。
資格試験を目指す人は,他の人よりも自分の時間を割き,学習に時間を注ぐ必要がありますが,その過程において,当然ながら気持ちのムラが生じ,モチベーションが低下する時期が生じてきます。そのような時にこそ,「なぜこの資格試験を目指すのか。」,「資格を取ったら今後の仕事に活かしたい,又は独立開業したい。」という動機づけや,「どうしてもこの資格試験に合格したい。」という強い気持ちを持つことに
より,苦しい時期を乗り越えることができます。

◆自分なりの学習法の確立

 次に,自分なりの学習スケジュールを立て,とにかく毎日少しでもいいから学習すること,また,どんなに忙しくても,毎日少しでも過去問を読み返したり,書式問題を1問解いたりして,継続して学習を行うことが非常に大切であると思います。
個人により,仕事の忙しさや家庭の事情などは異なりますが,どのくらいのスパンで学習を進めていくか,また,学習に割ける時間は1日にどのくらいあるのか,休日はどのくらい学習時間が取れるのかを分析し,効率的かつ効果的に学習を進めることが必要です。
持論ではありますが,学習は量(=総時間数)ではなく,質(いかに集中するか)が大切であると思います。例えば,何となくダラダラ3時間学習をするよりも,30分間集中して学習する方がより記憶に残り,暗記することができると思います。
私の場合,択一(法規)問題は繰り返し類似の問題が出題されていると分析し,とにかく過去問を読み返すことにしました。単に正誤を答えるだけでなく,どの記述部分が正しくて,どこが間違っているかを考え,覚えるようにしながら学習を進めました。問題文の表現は異なっても,出題者の問い掛ける内容は同じであることが多いのです。また,記述式(書式)問題に関してはできる限り学習時間を短縮するため,登記目的や添付書類の書き出し,座標点や求積の計算だけを行い,図面を書く練習はほとんどしませんでした。
時間に余裕がある人は,しっかりと図面作成の練習を行うべきだと思いますが,私のように長時間集中することが苦手な人は,効率的に学習を進める方法を考え,とにかく自分にあった学習の進め方を確立することが大切です。
このように,自分なりの学習方法を確立し,どんなに苦しくても毎日最低でも30分以上は学習を行いました。

◆シミュレーション

 配点を分析し,自分が合格ラインに達するための得点のシミュレーションを行うことも大切です。ある程度,学習が進んだら,本試験の配点や時間配分,過去の合格ラインから自分の得点予想を分析しましょう。
土地家屋調査士試験は,2時間30分という限られた時間の中で,択一問題20問,書式問題2問を解答する必要がありますが,100点満点を目指す必要はありません。
ここ数年の合格ラインを分析すると,だいたい70点前後が合格ラインとなっています。このため,本試験においては択一問題で40点,書式問題で30点取れればよいという気持ちで学習を進めました。
具体的に各科目の学習法を紹介すると,まず択一においては民法3問,調査士法1問が出題されます。私は,民法の学習範囲は広範囲にわたっており,全般を学習することは困難であると結論づけました。そして,この2科目については,4問中1問取れればよいと考え,本試験1週間前から本を一通り読む程度の学習しかし
ませんでした。
逆に,不動産登記法から出題される16問については,1問しか落とせないと逆算して学習を進めました。不動産登記法は,繰り返し同じような問題が出題されているので,このような学習法でも十分に合格は可能だと思います。
土地と建物について各1問出題される書式問題ですが,自己分析の結果,建物については,土地に比べると,ここ数年,難解な問題は出題されていないと感じました。このため,建物を得点源とし,土地については座標値と登記目的や添付書類の解答を確実にし,求積や図面作成は時間があれば取り組むぐらいの気持ちで学習を進めました。
私は,過去の受験では,択一問題,書式・土地,書式・建物の順番で解答していきました。択一はまずまず得点できていましたが,書式・土地問題でつまづき,書式・建物問題には十分な時間を配分することができませんでした。この経験から,今年度の本試験では,択一問題,書式・建物,書式・土地の順番で解答しました。建物の解答作成には十分な時間をかけ,残された時間を土地の解答に使ったのです。多くの受験生にとって,この試験は時間が足りず,最後まで解答できないという状況になると思われますが,得点できる部分にじっくりと時間をかけて答案を作成し,分からない部分で焦って何度も何分間も考え込むということをしないためにも,しっかりと本試験の分析と得点のシミュレーションを行いましょう。

◆最後に

 私は,東京法経学院の通信教材を購入し,自分一人で学習を進めました。他の受験生の学習の進捗状況についてはまったく情報が無く,模擬試験も一度も受けませんでした。
もちろん,本試験前には若干の不安な気持ちはありましたが,自分で計画したスケジュールをしっかりこなし,過去問や東京法経学院の『「合格」実践問題集(改訂版)』(この問題集は,択一と書式土地の計算練習に本当に役に立ちました!)を解いた手ごたえから,何とか70点前後は取れるという自信を持って本試験に臨むことができました。
本試験までに十分な学習をしてきたという自信さえあれば,本試験における緊張感は,逆にほどよいものに感じることもできると思います。継続した努力(学習)は,確実に実力となっているはずです。
人よりも苦しい時間を過ごせば過ごすほど,合格したときの喜びは計り知れないものとなります。私の体験談から何かをつかみ,来年度の試験に合格する人が一人でも多くなることを祈っています。