令和8年度 土地家屋調査士筆記試験の解答のポイント等及び合格ラインの予想&択一式・記述式検討会 収録映像|東京法経学院





令和8年度 土地家屋調査士筆記試験(午後の部)

令和8年度 土地家屋調査士筆記試験の解答のポイント等及び合格ラインの予想
&択一式・記述式検討会 収録映像

|令和8年度土地家屋調査士本試験問題の印象 |土地家屋調査士 合格プラン2027

 本試験を受験された皆様お疲れさまでございました。本学院専任講師による令和8年度土地家屋調査士筆記試験の講評です。→ 解答速報 とあわせてご活用ください。


 令和8年度 土地家屋調査士筆記試験(午後の部) 択一式・記述式検討会(2026.10.24 in東京校)

本試験問題をお手元にご用意のうえご覧ください。


 令和8年度土地家屋調査士本試験問題の印象

令和8年度土地家屋調査士本試験問題の印象

東京法経学院専任講師 山井由典

 

 令和8年度の出題数は、択一式が20問及び記述式が2問と例年どおりであり、その内訳は、択一式のうち、3問が民法に関するもの、16問が不動産登記法に関するもの、1問が調査士法に関するものであり、また、記述式のうち、1問が土地に関するもの、1問が建物に関するものであり、この点も何ら変更はない。


 民法の内訳は、総則から取得時効が1問、物権法から物権の消滅及び相隣関係が2問である。

 

 このうち比較的難しいと思われるのが、相隣関係で、特に肢アの境界標の調査のための隣地使用権、肢イの急迫の事情がある場合の竹木の切り取り及び肢オの電気等の継続的給付を受けるための土地への設備設置権である。いずれもその内容は、令和5年4月1日施行の改正内容であり、本試験で初めて聞かれたわけである。もっとも、ここからの出題は十分予想されていたといえる。

 

 隣地使用権にせよ、設備設置権にせよ、条文上の要件が揃えば、当然に認められる物権的権利であり、囲繞地通行権と同様の性質を有する。すなわち、権利行使に当たり、土地の所有者等の承諾を要しないとの点が重要である。これに対し、取得時効と物権の消滅については、過去問の域を出ないため、失点は防ぎたいところである。

 

 不動産登記法では、第4問(地図等)、第8問(土地の分筆の登記)、第13問(建物の表題登記)及び第18問(筆界特定)がやや難しいといえよう。

 

 まず、第4問の肢ウであるが、平成28・6・8民二386号通達・記録例番号13で、地図作成作業に伴う地積の更正の登記の例が紹介されており、設問のとおりということになる。同問の肢エであるが、国土調査の街区確定調査で作成された図面は、いわば、官民堺を確定する(道路等の公共物と民有地との筆界を確定する)だけであり、民有地どうしの筆界は確定しない(その筆界は記録されない)から、法14条地図の要件である土地の区画(筆界)を表示していないこととなり、法14条地図として備え付けることができないものとされている(令和2・9・25民二745号通達)。

 

 第8問の肢オのいわゆる区分所有敷地の分筆の登記は、軽微変更とされており、令和5・3・28第533号通達第1・5・(3)で、集会の決議に賛成した区分所有者から申請することができるとされており、その全員で申請することを要しないものとされている。

 

 第13問の肢ウは、遺産の分割で甲建物の所有権を取得したBに、建物の表題登記の申請義務が課され、遺産の分割で甲建物の配偶者居住権を取得したCは、その申請義務を負わない。同問の肢エは、区分建物であっても、登記事項として種類を申請情報の内容としなければならない。同問の肢オは、所有権保存の登記の抹消により登記記録が閉鎖されるから、真正な所有者から改めて建物の表題登記を申請することができる。

 

 第18問の肢ウは、筆界特定がされても当然には、境界標は設置されないことがポイントとなる(平成17・12・6民二2760号通達第7・129)。

 

 択一問題の全体的な難易度は、昨年度と比較して易しくなったといえよう。したがって、択一の基準点は、昨年よりも上昇して40点(16問)と予想する。

 

 記述式の土地の問題は、昨年と同様、複数の申請案件であるが、時系列に沿っていけば、事案は容易に把握できたのではなかろうか。土地の表題登記を除けば、土地の分合筆の登記を申請して、最後に土地の分筆の登記を申請することになる。座標計算についても、求点数が3点にとどまっており、求積(面積計算)も含めて時間内に解くことができたのではなかろうか。

 

 記述式の建物の問題は、区分建物の区分の登記(いわゆる再区分の登記)に関する出題である。昨年が建物の表題部の変更の複数申請であったが、今年度は単件となったため、土地の問題と総合しても、総じて8割程度の得点はできたものと予想する。記述式の基準点は、昨年よりも上がり36〜37点程度になるものと予想する。

 

 択一式・記述式総合の合格ライン(得点)としては、78〜79点程度と予想する。


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