令和5年度 土地家屋調査士筆記試験の解答のポイント等及び合格ラインの予想&択一式・記述式検討会 収録映像|東京法経学院





令和5年度 土地家屋調査士筆記試験(午後の部)

令和5年度 土地家屋調査士筆記試験の解答のポイント等及び合格ラインの予想
  &択一式・記述式検討会 収録映像

令和5年度の択一式問題の印象令和5年度の記述式問題の印象2024年度 土地家屋調査士 合格講座パックプラン

 本試験を受験された皆様お疲れさまでございました。本学院専任講師による令和5年度土地家屋調査士筆記試験の講評です。→ 解答速報 とあわせてご活用ください。


 令和5年度 土地家屋調査士筆記試験(午後の部) 択一式・記述式検討会(2023.10.22 in東京校)

本試験問題をお手元にご用意のうえご覧ください。


 令和5年度の択一式問題の印象

本年度の択一式問題の印象

東京法経学院専任講師 内堀博夫

 

 本年度の択一式問題の印象は、受験生の虚を衝く(不正確な知識や盲点に付け込む)問題が多く、底の浅い知識では太刀打ちできない。記述式問題は第21問(注)7の指示の仕方については配慮して採点してほしいと願う。本学院の受講生の学力から推測する択一式問題の合格者の平均得点は17.5問、記述式問題と合わせた合格ボーダーラインは73点と予想する。したがって、記述式問題の正解率が7.6割(38.0点)、7.1割(35.5点)又は6.6割(33.0点)であれば、それぞれに対応する択一式問題の正解率が7割(35点)、7.5割(37.5点)又は8割(40.0点)であれば合格圏に入ると予想する。ただし、記述式の配点が公開されないため、自己採点で合格圏に入っても学習は継続してほしい。
 本試験が終了し、合格に期待感を抱く受験生がいる一方で、過去問だけでは上位約400人の競争試験に勝てないことを実感している受験生や、信じた学習方法に後悔をしている受験生も多いと思われる。近年は、そのことに気付いた受験生が本学院の実戦答練で学び直して合格するというケースが増えており、いわば駆込み寺のような役割を果たしている。今回も奈落の底から這い上がり、捲土重来を期する受験生がいれば、実戦答練の解説講義を通じて合格へと導きたい。穴埋め問題など法務省が法体系(system of law)を理解したうえで六法を活用できる者を合格者にしたいことは明らかであり、本学院の指導方針とも合致する。士(サムライ)業にとっては六法が必携の真剣であり、他の教材は稽古用の木刀にすぎない。木刀による素振り稽古(過去問の繰返し)だけでは真剣(六法)を使いこなす受験生に勝つことはできない。ほとんどの問題の正解の根拠が調査士六法に載っているからである。択一式も記述式も過去問だけでは不正確かつ断片的な知識しか得られないことは受験生の常識である。今年度も不正確な知識と盲点に気付く機会とするために、本試験の3カ月以上前に実施した実戦答練(後半)と公開模試では、過去問の焼直しではなく練り上げた問題を出題したが(その後の答練と模試は本試験レベルに戻して出題している。)、謙虚に知識の修正と見落しの発見ができれば今回の得点も変わったはずである。過去問の焼直しの問題は出題する側も楽だし受験生も気分がよいが、不正確かつ断片的な知識のままで得られるものは油断と驕りである。本学院のモットーは「答練模試で笑い、本試験で泣け。」ではなく、「答練模試で泣いて、本試験で笑え。」である。今後も手を抜いた出題はしない。
※捲土重来(けんどちょうらい):「一度敗れた者が、砂ぼこりを巻き上げるような勢いで再びやって来る。」の意


 令和5年度の記述式問題の印象

本年度の記述式問題の印象

東京法経学院専任講師 山井由典

 

 令和5年度の記述式問題の出題科目と出題数は、土地が1問、建物が1問の計2問である。この点については、例年とまったく同様であり何ら変更はない。
 土地の問題は、所有者が同一である甲土地と乙土地のうち、乙土地の一部を借地人に売買し、また同土地の一部と甲土地を隣接所有者に売買したことによる、乙土地の分筆の登記の申請、及び甲土地の地目変更の登記と分筆後の乙土地との合筆の登記の申請に関する出題である。ここ数年、連件(数件)申請に関するものは平成29年度を最後に問われていなかったが、久しぶりに出題された。地積測量図の作成は、分筆の申請に係るものであり、申請書の作成は、地目変更と合筆の登記に関するものであり、要求されている申請書と図面は別件のものであることに注意を要する。また、表題部の登記事項の変更の登記と形成的登記を一の申請情報で申請する事例は、令和元年度以来の出題内容であった。穴埋め問題は、筆界点の採用に関するものと登記官の職権による分筆又は合筆の登記に関するものであるが、問われていることは基本的な内容である。測量計算は、座標値が交点計算の2点のみ(しかもうち1点は、X軸・Y軸と平行線の交点)であり、求積を要する土地の個数も1個と、近年では、特に簡単な内容である。それだけに、ここでの取りこぼしは絶対に避けたい。
 建物の問題は、区分建物の増築による表題部の変更の登記と区分建物の区分合併の登記を一の申請情報でする場合の申請書及び建物図面等の作成に関するするものである。表題部の変更の登記と形成的登記を一の申請情報で申請する内容は、平成26年度の非区分建物の表題部の変更の登記と附属合併の登記以来の出題である。穴埋めは、区分建物の合併の登記と分離処分可能規約に関するもので、土地と同様、極めて基礎的な点が問われている。
 今年度は、土地の問題が数件申請であって、登記の目的・順序を決定するのに多少の時間を要すること及び区分合併の申請書の作成に習熟していない受験生も決して少なくないことなどを考慮すると、記述式全体の難易度は、昨年度よりも若干上がり、記述式の足切点は、32〜33点に落ち着くのではないかと予想する。


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