勉強法

資格勉強の効果を高める「ダブルループ学習」とは?


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資格勉強を効率的に進めるための方法に「ダブルループ学習」というものがあります。
ダブルループ学習とは、前提を疑うことで軌道修正し、学習効率を高めていくものです。

今回は、そんなダブルループ学習について、考え方や具体的な方法についてご紹介していきたいと思います。

ダブルループ学習とは?

ダブルループ学習とは、1970年代にアメリカの組織心理学者によって提唱されたもので、既存の枠組みや前提を疑い、問題解決に向けて軌道修正を行いながら学習を進めていく学習方法です。

既存の考え方にとらわれない問題解決のプロセスとして、資格勉強においても効率的な手法として認められています。

ダブルループ学習の考え方

一般的な学習(シングルループ)のプロセスは、過去の成功体験などから得た「ものの見方」を基にし、学習を進めていき、一定の枠組みの中でより良い結果を求めて改善を試みるやり方です。
シングルループは、いわゆるPDCAサイクルと似た構造で、「行動」と「結果」とを繰り返していく流れとなっています。

一方で、既存の考え方にとらわれない問題解決のプロセスであるダブルループ学習では、それまでの成功体験にとらわれずに、外部から得た新しい知識や情報を元に、まずは既存の枠組みや前提を疑うことを行います。
つまり、シングルループのプロセスに「既存の枠組みや前提の再考」を加えることで、効率や効果を高めるやり方です。
ダブルループ学習の考え方を取り入れることで、これまでの価値観やものの見方の前提自体を軌道修正し、学習をアップデートできるのです。

ダブルループ学習は具体的な方法は?

ダブルループ学習を取り入れるにあたって、効果的な学習方法だと信じて実践しているものの、思うように効果が出ていないことがないかどうか、振り返ってみましょう。

たとえば、資格勉強は集中力が勝負だと信じて疑わず、「静かな環境で30分机に向かい続けること」に拘っていないでしょうか? 確かに集中力は必要ですが、「静かな環境であること」や「30分間机に向かい続けること」が、決してすべての人に共通して集中できる環境であるわけではありません。

また、資格勉強では記憶することも多いですが、「手で書いて覚える」のが記憶に残りやすい人だけでなく、「声に出して覚える」「聞いて覚える」方が記憶に残りやすい人もいます。
当たり前のように良いと思って行っている学習方法が、本当に自分に合っているのかどうか、疑問を呈してみましょう。


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ダブルループ学習は、敢えて前提を崩すことで、自分に最も適した学習方法を見つけることでもあります。

資格勉強だけでなく仕事においても、ダブルループの考え方を取り入れることで、シングルループと比較して、より大きな成果へと可能性が広がりますので、試してみてはいかがでしょうか。

コラムの運営会社

東京法経学院

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