
行政書士試験の多肢選択式は、数多くの選択肢から空欄に入る語句を選ぶため、「知識があっても絞り込めない」と苦手意識を持つ方もいるでしょう。
しかし、すべての語句を一つずつ検討する必要はありません。出題形式を理解し、文章の流れや選択肢同士の関係を手がかりにすれば、正解を絞り込みやすくなります。今回は、5肢択一式との違いや、多肢選択式で得点するための勉強法を解説します。
目次
行政書士試験の多肢選択式とは?
行政書士試験は全60問、300点満点で、多肢選択式は法令等科目に含まれます。
多肢選択式は、文章中の4つの空欄に当てはまる語句を、20個の選択肢から選ぶ形式です。例年、憲法から1問、行政法から2問の計3問が出題され、空欄は合計12個あります。
1つの空欄につき2点、1問8点で、合計24点です。一つの問題ですべての空欄を正解できなくても、正解した空欄ごとに得点できます。
| 項目 | 5肢択一式 | 多肢選択式 |
| 解答方法 | 5つの肢から正解を選ぶ | 20個の語句から空欄を埋める |
| 出題数 | 54問 | 3問 |
| 配点 | 1問4点 | 1問8点 |
| 得点方法 | 1問単位で採点 | 空欄ごとに得点できる |
| 主な出題科目 | 法令等・基礎知識 | 憲法・行政法 |
多肢選択式は文章全体を読んでから空欄を見る
多肢選択式では、最初から20個の選択肢を詳しく読むと、似た語句に惑わされやすくなります。まず文章全体に目を通し、何について説明しているのかを把握しましょう。
次に、空欄の前後から入る語句の種類を考えます。法律用語が入るのか、人物名や判例に関する言葉が入るのか、接続関係を示す表現が入るのかを判断すれば、候補を減らせます。
同じ語句が入る空欄には同じ記号が付されるため、文章内の対応関係も手がかりになります。分かる空欄から先に埋め、使用した選択肢を除外していくと、残った空欄も判断しやすくなります。
5肢択一式の知識を多肢選択式へつなげよう
多肢選択式だけのために、まったく別の知識を大量に覚える必要はありません。基本となるのは、憲法と行政法の条文・判例・制度について、5肢択一式で問われる知識を正確に身につけることです。
特に判例は、結論だけでなく、事案の概要や判断理由、関連する法律用語も確認しましょう。多肢選択式では、判例文や学説に関する文章の一部が空欄になることがあるため、「何が認められたか」だけでなく「なぜその結論になったか」まで理解していると対応しやすくなります。
また、文章理解の問題と同じように、前後のつながりから適切な語句を選ぶ力も役立ちます。
過去問では正解を覚えず絞り込み方を確認する
多肢選択式の過去問を繰り返すと、空欄に入る語句そのものを覚えてしまうことがあります。その状態で正解できても、初めて見る文章への対応力が身についたとは限りません。
過去問を解いたあとは、次の点を確認しましょう。
・文章のテーマをどこから判断したか
・空欄の前後にどのような手がかりがあったか
・似た選択肢をどの知識で区別したか
・分からない空欄をどのように絞り込んだか
最初は時間を気にせず、判断の根拠を確認します。慣れてきたら時間を測り、すぐに判断できない空欄に固執せず、分かる部分から解く練習を取り入れましょう。
多肢選択式は知識と文章の手がかりを組み合わせよう

行政書士試験の多肢選択式では、憲法・行政法の知識に加え、文章全体の流れから候補を絞り込む力が求められます。
・最初に文章全体のテーマを把握する
・分かる空欄から埋めて選択肢を減らす
・条文や判例は理由や関連用語まで理解する
・過去問では正解ではなく判断過程を復習する
すべての空欄が分からなくても、正解した空欄は得点になります。
難しい語句が含まれていても諦めず、知識と前後関係を組み合わせて一つずつ正解を増やしましょう。
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