●書籍概要
本学院は, 従前より, 合格指導教材として,「書式作成のための作図」,「書式作成のための求積」,「求積テキスト 問題編」及び「同 解説編」その他の教材を発行し, 受験生が苦手とする「求積, 作図」の指導を行ってきました。
今回, 前記の4 点の教材の内容を1 冊にまとめることを意図して, 見直し, さらに加筆をし, 再編成したものが, 本教材の「土地家屋調査士受験 測量・面積計算& 図面作成〔第7版〕」です。ここで,「土地家屋調査士受験」とタイトルに特に付しているのは, あくまでも, この教材は, 土地家屋調査士受験のために受験生が「手」で計算し, 作図するための手引書だからです。土地家屋調査士の実務では, 測量計算, 面積計算及び図面作成はパソコンによるものが大半です。しかし, 受験に際しては, 計算の基本を理解し, 作図の基本を身につけ, 問題演習等をとおして, 速さ, 正確性を追求していくことが必要となります。
土地家屋調査士試験における面積計算は, 図形的要素における求積法と座標による求積法の2 つに分けられますが, 最近の本試験においては, 不動産登記法の全面改正に伴い, 最近では座標法による面積計算のみ出題されます。そして, 土地の面積を座標法により計算するためには, 各筆界点の座標値が必要です。この座標値を求めるための問題は二つに大別することができます。一つは放射法, 開放・放射混合トラバ- スなどの定型的な測量計算の問題であり, もう一つは与えられた条件(距離, 角度等)から座標値を求めるための方法(計算式や計算順序)を考えなければならない問題です。前者の対策としては, 計算方法を理解した上で定期的に演習(答練等による演習)を行い, 正確に早く計算することができるようにしておくことです。後者の対策としては, まず, 試験に出題される計算式を理解し, 実際にその式を用いて計算することができるようにすることです。次に, 記述式問題に取り組み, 問題で与えられた条件から, どの計算式を用いてどのような順序で計算すれば, 座標値を求めることができるのかということを検討し, 自分なりに整理して記憶することです。
本教材の「第1 部 測量計算& 面積計算」では, 試験に出題される計算式を理解し, 実際にその式を用いて計算することができるようになることを目的として, やさしい計算例を掲げて解説したものです。土地の求積における基礎的な学習に活用してください。また,「第2 部 本試験問題における「土地」の計算」は, 直近の「土地の記述式問題」について,測量計算, 面積計算のみに絞り, 問題をアレンジして, 演習用に再編集し, それに解説を付しています。これで, 実戦的な演習が可能です。
作図に関する学習の目標は, 正確にしかも早く作図することができるようになることです。そこで, あらゆるタイプの問題に対応できて, しかも早く作図できる方法があります。とはいえ, 誰もが容易にその方法を身につけることはできません。それは, ある受験生が容易に行っている作図方法が他の受験生にとってはやりやすい(適した)作図方法であるとは限らないためです。
受験生の作図方法は細かい点において千差万別であり, 各自に適した作図方法を継続的な学習と創意工夫により身につけているというのが現状です。
しかし, 初学者が各自思いついた作図方法で学習を始めた場合に, もしその方法が作図の正確性といった点で欠陥があった場合には, 学習を積めば積むほど途中で他の作図方法に変えることが難しくなるという問題が生じます。
そこで, 本教材の「第3 部 作図の基本& 図面作成」では, 初学者を対象に正確に作図することに重点を置いた, いわば基本的な作図方法を1 動作ごとに解説しました。したがって, 作図学習のもう一つの目標であるスピードを身につけるためにはいろいろなタイプの書式問題を多く解答することで勘を養い, それに頼ることができる動作(例えば作図範囲の位置決定の動作等)については省略して次の動作に移ってもよいですし, 例題と異なるタイプの記述式問題には各自に適した応用的な作図方法を創意工夫して身につけてください。なお, 繰り返しにはなりますが, いくら素早く作図ができる方法であっても, 正確に作図できなければ意味がないことには注意してください。
本教材は, あくまでも, 計算及び作図の基本の修得とその演習を主眼としていますので,以下のものは, 本教材に収録していませんので, ご了承ください。
@数学の基礎
A電卓の操作, 電卓による計算法
B複素数による座標計算
C難解かつ複雑な方法による計算
D図面作成の演習
これらについては, 本学院では, メディア教材等を別途に販売していますので, 必要に応じて, これらも活用してください。
本教材が, 土地家屋調査士の資格取得をめざしている受験生の方々にとって, 真に役立つ「土地家屋調査士受験教材」として活用されることを念じております。
令和7年5月
東京法経学院