当たり前の勉強方法で合格|合格体験記J・Yさん|司法書士試験|東京法経学院





司法書士 合格体験記

当たり前の勉強方法で合格

体験記

 体験記

◆はじめに

 私は,3年目にして合格することができました。1年目と2年目,そして,合格した年(3年目)の勉強方法が全く違いますので,ご参考にして頂ければ幸いです。

◆1年目

 まず,1年目に関しては,とにかく過去問を繰り返すことに専念しました。やはり,初学者の段階だとどうしてもインプットに時間をとられてしまい,過去問に充てる時間が少なくなってしまいがちです。それでも私は,1年目の本試験までにすべての科目を13回繰り返しました。当時の私は他の国家試験で合格した経験からテキストの読み込みもせず,過去問を繰り返すだけで合格できるだろうという甘い考えを持っていました。しかし,難関試験である司法書士試験においては,そのような甘い考えが通用するわけがなく,1年目は午前択一の基準点に及ばず,本試験当日に不合格を確信する結果となりました。

◆2年目

 今思えばおかしな話ではありますが,1年目の結果を受け,過去問を繰り返すという普通のことをやるだけで合格をすることは無理なんだ,合格していった人達は何か特殊なことをしていたんだろう,と考えてしまったのです。そして,自分なりに考えた結果,過去問以外のアウトプットに専念しようと決めました。
具体的には,去年の答練・模試や,市販の問題集を購入してきて,過去問以外の問題をとにかく繰り返えすことにしました。しかし,結果として,これが大きな間違いだったのです。
たしかに,答練や模試では良問が多く揃っていて,多くの知識を増やすことができました。しかしその反面,本試験で出るような基礎的な問題を忘れてしまっていたのです。
やはり,この年の本試験では基礎的な問題を落としてしまい不合格となりました。しかし,午前24問・午後30問という結果だったので,来年は午前を何とかすれば絶対にいけるという強い自信を持つことができました。
やはり,このまま同じような勉強を続けただけでは,来年も午前の基準点にかかり不合格になってしまうと考え,まわりの合格者の知り合い数人に相談をすることにしました。
合格者の意見は,様々なものがありましたが,共通していえることは「基本を疎かにするな」ということでした。たしかに,それくらいのことは自分自身わかっているつもりでしたが,どこか半信半疑な思いが心の中にあったため,当たり前の勉強をすることを避けてきていました。「合格率3%の難関試験なんだから,当たり前のことなんかしていても受かるわけがない」と,勝手に決めつけていたのかもしれません。しかし,これ以上,自分のやり方を貫き通しても何も変わらず,また来年も不合格になってしまうんじゃないか,そんな事を思うようになり,3年目にしてやっと合格者の意見を取り入れ,基本通りの勉強スタイルに戻すことに決意しました。

◆3年目

 疎かになっていたインプット中心の勉強にしようと思い,基礎講座で使ったテキストを引っ張りだしてきました。他の受験生の方からすれば信じられないかもしれませんが,私は,基礎講座で使ったきりテキストというものを全く使用していなかったのです。
合格したこの年の勉強方法ですが,まず,テキストを読みます。そして,その読んだ部分の過去問を解きます。それが終わったら,次の分野のテキストを読みます。そして,その部分の過去問を解く。これをただひたすら続けるだけです。これは,本当に当たり前の勉強方法だと思います。そんな事は誰でもやってるし,そんな普通のことをしただけで受かるわけないと思う方もおられるかもしれません。しかし,合格するためには,これが一番の近道なんです。
この当たり前の勉強方法に戻すことにより答練の成績はどんどん上がり,この年は常に上位に位置することができました。答練や模試の成績が思うように伸びないで悩んでる方もいらっしゃると思います。そんなときこそ当たり前の勉強をしっかりやり,基礎的な力をつけることをお勧めいたします。
私はこの年に合格することができましたが,合格発表までの3か月弱は,とても不安でつらい日々を送っていました。合格した夢を見たと思えば,次の日は不合格だった夢を見てしまったり,今思えば精神的に不安定になっていたと思います。
合格発表当日,東京法務局の掲示板で自分の番号を確認した時は,本当に嬉しくて泣いてしまいました。

◆終わりに

 「苦節○年ついに合格しました」こんな言葉を合格者からよく耳にします。しかし,私の場合は,受験生の時に苦しいなんて思ったことはなく,むしろ,受験生活を楽しんでいました。なぜなら,多くの受験生仲間に囲まれ,また,予備校にも数え切れないほどの友人がいたからです。それは,司法書士受験生だけでなく,会計士や税理士,公務員試験の受験生など幅広いもので,みんなで勉強が終わった後に飲みに行ったりもしていました。
また,司法書士試験は,毎年7月にあるので,夏は勉強をすることをやめ,受験生で集まってバーベキューをしたり花火を見に行ったり,泊りがけでキャンプをしたりと,とにかく受験生活を楽しんでいました。
たしかに,自習室にこもりっきりで苦労を重ねて勉強をするのもいいかもしれません。しかし,苦労するだけが受験勉強ではないと思います。それに,受験生の仲間がいればいろんな面で助け合い,支え合う事ができるはずです。これから,勉強を始める方には,是非,共に合格を目指せるような仲間を見つけて頑張っていただきたいと思います。
拙い文章ではありましたが,最後までお読みいただきましてありがとうございました。