行政書士試験が実施されました!試験成果の検討に、また次年度の手がかりとしてご活用ください!
令和7年度 行政書士試験講評
レクチャー 東京法経学院講師 寺本 康之
東京法経学院講師 笠原 裕明
- [全体講評]
昨年度行政書士試験の合格率が10%を超えたため、本年度行政書士試験の難化が予想されていましたが、法令科目の問題は例年並みの難易度だったものの、基礎知識の問題が例年より解き易くなったと感じました。
もっとも、かなり深いところまで学習しないと正解にたどり着くことができない問題 (例えば,問題49、問題50、問題54) も出題されました。
このように、難易がある程度はっきりした問題が出題された本年度行政書士試験では、@易しい問題を取りこぼさずに解き、かつ、A記述式問題に答えられた方 (完答はできなくとも、各問題から10点程度ずつ得点することができた方) が合格の栄冠を勝ち取られるのではないでしょうか。
- [基礎法学]
問題2は、裁判員制度に関する問題でしたが、評議における裁判員の関与する判断は、構成裁判官および裁判員の双方の合議体の員数の過半数の意見によるという基本的事項を知っていれば、正解にたどり着くことができました。
ある程度学習された方であれば、少なくとも1問は正解したいところです。
- [憲法]
問題3〜問題5は、最高裁判所の判例を問う問題でした。問題3の妥当な判例の結論は基本的事項ですから、正解にたどり着けたのではないでしょうか。問題6および問題7は、条文問題でしたが、憲法の条文をきちんと習得されていた方にとっては、それほど難しい問題ではなかったと思います。
ある程度学習された方であれば、4問程度正解したいところです。
- [行政法]
行政法は、例年通り、基本的事項を問う問題が多く出題されました。
もっとも、冷静に読まないと勘違いする問題 (問題13)、細かい知識を問う問題 (問題18、問題26)、学習が手薄になりがちの部分から出題された問題 (問題24) もありました。
ある程度学習された方であれば、15問は正解することができそうですので、それから2〜3問程度積み上げて欲しいところです。
- [民法]
民法は、例年のように難しい問題もありましたが、基本的事項を問う問題が割合と多く出題されたと思います。
ある程度学習された方であれば、6問は正解することができそうですので、それから1問程度積み上げて欲しいところです。
- [商法・会社法]
商法・会社法は、習得に要する時間がとてもかかるため、例年、難しく感じられる方が多い科目です。本年度行政書士試験でも、かなり学習された方でないと難しい問題が出題されました。
ある程度学習された方でも、1問〜2問程度しか正解に達することができないと思いました。
- [多肢選択式]
判例ベースの問題であり、ある程度学習された方であれば、各問題4点〜6点程度取れたのではないでしょうか。
- [記述式]
ある程度学習された方であれば、問題44では「Y市を被告として」「裁決の取消しの訴え」、問題45では「夫婦の日常家事に関する法律行為の範囲内」、問題46では「事務管理者の監理継続義務」「有益…費用…償還 (請求)」というキーワードは、書けたのではないでしょうか。
- [基礎知識]
基礎知識では、40%ルールがあるので、最低6問正解しなければなりません。本年度行政書士試験では、解き易い問題が多かったため、ある程度学習された方であれば、40%ルールの心配がいらないと思いました。
以上
