合格体験記|ありがとうYouTube先生〜自分の年齢とのつき合い方〜|測量士補試験|東京法経学院





測量士補 合格体験記

ありがとうYouTube先生〜自分の年齢とのつき合い方〜

プロフィール合格体験記

 プロフィール

飯高 順 さん

 


 合格体験記

 長年福祉の仕事をしていた私でしたが、縁あって令和3年の2月から測量会社に勤める事になりました。当時48歳でした。
 例年なら5月だったはずの測量士補試験が、令和2年はコロナウイルス感染予防の影響で11月でした。今年もきっと試験は遅い時期だろうから、試しに受けてみればいい、と勤めたばかりの会社の社長に言われ、まずはごくシンプルなテキストと、過去問題集を用意して二十数年ぶりの試験勉強です。
 右も左も分からない状態で、テキストから書き出して単語帳を作り始めました。
ところが、当たり前ですが学生だった頃に比べて暗記する力や新しい知識を理解する力が目に見えて落ちているのです。作った単語帳を通勤電車の中で見ても、ちっとも覚えられません。
 おまけに、数学を綺麗に忘れていました。勤めだした会社の先輩たちが普通に使っているsin、cos、tanがさっぱり分かりません。それどころか、分数や4ケタ5ケタの筆算も長い期間やっていないので全然できなくなっているのです。不安なままテキストを読んでも、面白くないので中々進みません。


 そんな時に、知り合いからこんな話を聞きました。
『勉強が分からなくなったら、YouTubeを見ればいい。小学校から高校まで全部教えてもらえる。』

 そう言われて検索してみると、確かに授業が無数に見つかるのです。
 『サインコサインとは』『ラジアン わかりやすく』などのキーワードで検索すると、有名な予備校の先生や、通信教育の講師陣が要点をまとめて教えてくれる動画がいくらでも出るのです。
 それを片っ端から見る。見続ける内に、自然と自分なりのコツがわかってきました。勉強のコツというより「コツを見つけるコツ」と言えばいいでしょうか。
@分かりづらかったら無理せず、そこでやめて別の動画を探す。
A少し分かる、と感じたらとにかく、くりかえし見る。
B用語などが分からない、と感じたら少し前の学年の勉強にさかのぼる。
 この3 つをくり返すうちに、三角関数とはどういうものか、どんな時に必要になるのか、という事がだんだんと頭に入ってきました。
少し理解できる様になると、その前はどこで自分がつまずいたのか分かる。それなら、どうすればいいのか、次に検索すべき必要なポイントが見えてきます。


 こうなると勉強自体も面白くなってきます。もう苦手になってきている丸暗記はそこそこに、問題集から計算問題ばかりを選んで解くことにしました。これなら、解けるところが確実に増えるから、目に見えて進んでいるのが分かり、勉強しがいが出てきます。
 ひたすら動画を見て、テキストを読み、数式を解きました。最初は足し算も間違えていた筆算は、数をこなせば指や目がだんだん思い出してくれました。
カレンダーやチラシに書き損じ、家や会社の裏紙という裏紙が無くなるくらい、筆算をしました。ケタをそろえて計算する事、繰り上がり忘れ、子どもの時にうまくいかなかったのと同じポイントで間違えていたのに気がつきました。
 もう一つ気をつけたのは、「公式や解法を丸暗記しない」という事です。なぜ、そうなるのか?という解説を聞いて、問題文を読んで公式を自分で思い出せる様になるまで動画を探して見ました。
 今の自分は少し他の事をしていると、数日で忘れてしまうからです。もう忘れるのは仕方がないから、試験の時に思い出せる様になればいい、と考えました。急がば回れ、です。
 その内、測量士補試験そのものも過去問を解いて解説してくれる動画が沢山あるのにも気づきました。
動画があるなら、今では苦手になっている丸暗記にこだわる必要はない。テキストを読んだら、すぐに過去問を解いてみる。当然間違える。そうしたら、その過去問の解説動画を見ながら、何故間違えたかを確かめました。
 最初は味もそっけもないと感じていた、問題用紙をカメラで撮って、ボールペンで解いているだけの動画が、自分が分からないところの解説と思うと面白いのです。次々と出てくる知らない用語も、動画ですぐに検索しました。
 ユニバーサル横メルカトル図法? ジオイド? 測地系?何だそれ、と感じたら無理に暗記はしません。世界地図の作り方、地球の形、などの動画を見る。科学解説をするチャンネルに分かりやすい動画がたくさんありました。ネットの中でも探して見つけ出せば、試行錯誤の結果です。無理をせずに覚えられました。
 中年どころか、ぼちぼち初老にさしかかった私には、若い頃の様な反復練習の勉強法はもう向いていなかったのです。仕事で長い期間働いていた自分には、丸暗記ではなく「納得」して理解していく方が記憶しやすかった。
「色々な人から、違う説明で、同じ話を何度も聞く」
 これが今の自分には向いたやり方だった様です。過去問を解いては、回答と解説を読み、分からなければ動画を見る事をくり返して半年。過去5 年分の過去問を3 回ずつ解いた頃に丁度、令和3 年度の測量士補士試験が間近になっていました。


 予想外の問題が多くて冷や汗をかきながら、試験を受け、無事合格する事ができました。頑張る事は大切だけど、闇雲にぶつかるには、昔の様な若さも時間もあまりない。そんな私にもっと大切なのは、「ちょうどいい頑張り方」を見つける事でした。


 今は測量士に向けて勉強をしています。誰でも必ずその人に向いた勉強法があります。どうか、これを読んでいる皆さんも、勉強が進まない自分にがっかりしないでちょうど良い方法を見つけてください。
 最後に、仕事の手が空いたら勉強をさせてくれた、我が社の社長と先輩、それから転職後の日々を支えてくれた妻に感謝して終わりたいと思います。
 ありがとうございました。コサインシータ。