●書籍概要
司法書士試験においては,条文・判例のほか,先例の学習が不可欠である。特に,不動産登記法においては,かなり多くの先例を押さえておかなければ合格することは困難となっている。本書は,不動産登記法の先例を効率よくマスターするための先例集である。
内容的には,項目ごとに重要先例を取り上げ,必要に応じて簡潔なコメントを付している。なお,本書は,あくまで先例集であるから,条文等不動産登記法の体系的な説明とはなっていない。したがって,「司法書士コンプリート4不動産登記法」等の基本書で不動産登記法を一通り学習してから,本書に取り組むのが理想的である。
また,一般的に,試験対策用の先例集では問題を掲載していないものが多いが,本書では,項目ごとにチェック問題を掲載しており,一冊でインプットとアウトプットの双方をまかなえるものとなっている。チェック問題は,過去問を中心としているが,今後の予想問題としてオリジナル問題も掲載している。形式的には,本試験で問われるような五肢択一式ではなく,一問一答式としている。これは,一肢ごとに丁寧に検討することにより,正確な知識を身に付けてもらいたいからである。
本書を利用された皆さんが,不動産登記法の先例をマスターし,短期合格を果たされることを強く願っている。頑張って欲しい。
司法書士 森田 英治