●書籍概要
本書は,本学院の合格指導教材をベースに,さらに,項目・論点を追加して内容の充実を図ったうえ,演習問題として各章末にチェック問題を掲載し,あらたに「Complete」として刊行しました。
商業登記に関する法令には,商法,会社法,会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律,会社更生法,破産法,民事保全法,商業登記法及び商業登記規則等がありますが,商業登記を理解する上では,商法,会社法等が定める実体法に関する知識が不可欠です。したがって,本書においては,商業登記の手続を実体手続と登記申請手続の2つに分けた上で,登記申請手続の説明の前に,実体法上の手続を併せて記載しています。
また,各章には「学習のポイント」を設け,本試験における出題年度及びその章における急所となる論点を明示しています。このほか,記述方法や構成には初学者にも十分理解できるよう配慮するとともに,記述式試験においても重要と思われる登記申請書のひな形を掲載し,内容的には,本書1冊で司法書士試験に合格しうるよう,必要な論点はほぼ網羅しています。
各章末のチェック問題は,重要で将来出題の可能性の高いと思われるものをまとめ,かつ,過去の試験問題についても,重要で再度そのもの又は類似のものとして出題される可能性の高いと思われるものを取り入れています。各章における論点を知識として定着させるためにご活用下さい。
そして,本書の利用により,いささかなりとも商業登記の理解を深めていただき,さらに読者各位が将来実務家として実務に携わる上で一助となれば望外の喜びです。
著者 白井肇
第2版発刊に当たり,平成21 年4月1日に施行された会社法施行規則及び会社計算規則等の一部改正に対応させるとともに,初版発刊後に実施された平成20・21年度本試験において出題された問題を本文中の該当する箇所に出題実績として追加し,チェック問題を一部差し替えました。