合格体験記「合格の手がかりは「自己解析」」|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

「合格の手がかりは「自己解析」」

体験記

土田貴匡 さん

 

 


 体験記

土田貴匡 さん(東京都) 平成21年度合格

◆はじめに

 僕は,大学を卒業するまで土地家屋調査士という資格も知らないで教員を目指していました。しかし,親戚に土地家屋調査士がおりいろいろな相談の上,僕の将来の方向転換を行うことになりました。今までに法律・登記・測量などの経験及び知識が全くなくはじめはたくさんの不安と心配の毎日でした。ですが,最初に選んだ東京法経学院が僕の学習生活に自信とやる気を与えてくれました。この2年間の学習生活での,僕の勉強に対する取り組み方やアドバイスを書かせて頂きこれから土地家屋調査士試験を受験される方の力になれたら幸いです。

◆1年目は「合格レベルに乗る」こと

 全くの無知から始めるにあたって,まずは本科を1つ1つの項目の意味を理解しながら受講することが大事です。そして時間と金銭面の問題もありますがやはり生の声を聞くという通学講座をおすすめします。テキストを読むなら1人で誰でも勉強は出来ますが相当の体力と集中力がなければ理解できませんし,通学講座ならではの雑談(実務などを例え話にした説明)等がイメージさせるものはテキストの内容を頭にインプットさせるための大変大きな近道だからです。
そして次から次へと進む講座にならってまだ全く理解していなくても過去問を解いてみます。
その段階で正解できる問題,意味もわからない問題が出てきますがその時は全然気にすることはなく一通り最後までやり時間がある限り何回も繰り返します。よく答えを覚えてしまう等と心配する方がいますが,5肢択一の1肢ずつを考えながら解くことによって,覚えてしまうのではなく問題を通じて理解することにつながります。その時のとても使いやすい教材として分野別に記載されている過去問マスターをお薦めします。20年以上の過去問が載っているものを僕は7回繰り返しました。絶対にやってはいけないのは問題を見て正解の肢だけを読むということです。どんなに簡単な問題でもこの肢のここが間違っているというような読み方をしていくことが大事です。
次に書式についてですが,書式はなんといっても図面をいかに早く画けるかということがスタートです。これは本科で基礎を教わりひたすら練習することです。大変ためになった講座の1つが,とても簡単な基礎の問題で作問された「書式徹底征服スーパーゼミ」です。
今後同じような基礎講座があるかはわかりませんが,凄く簡単な問題で数をこなすことこそが初学者が上位の人達に追いつく為の要素です。
申請書に関してはまず大まかなひな形を覚えてしまい,ケースによってプラスされるものや記載事項をまとめていけば問題はないと思います。ものすごく多いケースはないので1つ1つ面倒くさがらずにまとめていくことが大事だと思います。
択一・書式に関して本科が終わるまで上記のことをやれば誰でもかなりの実力がつき,自信が出てきます。次のステップとして試験と同じように試験時間内に択一20問書式2問を解くという試験慣れをします。これに最適なものが「ベストセレクト答練」です。問題内容は択一及び書式も基礎的な問題に少しひねりを加えた問題なので基礎の力で充分通用する内容です。
これを試験で解き,何回も繰り返すことによって時間配分が自動的に自分で計算できてきます。
そして最後に実戦答練では本試験に向けての最終チェックはもちろんのこと,周りの受験生等の本試験に似た雰囲気にのまれないように精神面の落ち着きや気負けをしないことを養う訓練をした方がよいと思います。
以上が,僕が1年目ながら合格者達と肩を並べて受験することが出来た勉強方法及び講座やテキストの利用手段です。結果としては0.5点足らず落ちてしまいました。そこで次に,落ちたからこそわかる2年目の学習に取り組む方法に関して述べます。

◆2年目はまず「自己解析」

 僕が初めて本試験を受けてみて素直に感じたことは,書式についてはどんな問題が出題されても足切り以上は得点できると感じたため,現状の実力を保ったままいかに1年過ごすかということ。択一に関しては,本試験はたしかに過去問の繰り返しかもしれないが,確実に正解だと思う問題の少なさに驚かされました。そこで,2年目は過去問は大半を理解したのでさらに細かく試験に出ないかもしれないと思う問題も解くようにしました。そして僕の1番苦手としていた「民法」の基礎問題を繰り返し解き,キーワードを頭にしみこませるといった作業をしました。そして日々の努力を積み重ね,実戦答練の時期になり毎週試験でどんなに聞いたこともない難問が出ても最低16問以下はとりませんでした。
本試験当日をむかえ,もうこれ以上はやること無いと自分の中での暗示にかけ,自信を持って受験しました。終了した瞬間は出来たという実感は全くなかったのですが模範解答で答え合わせをしているうちにもしかしたらという思いが出てきて,合格発表の当日にインターネットにより自分の受験番号を確認できたときの嬉しさといったら今までに例えようがないほどのものでした。
僕が2年目の受験生に伝えたいこととして,僕の場合「自己解析」をした結果択一に重きを置こうと思いましたが,この「自己解析」を行うことがかなり大きな合格のための手がかりだと思います。時間をたくさんかけるだけの勉強よりいかに少ない時間で内容の濃い勉強が出来るかを考えてみてください。

◆最後に

 最後に,勉強の継続・強い精神力の大切さを書かせて頂きます。皆さまは,家庭・勤務状況・その他いろいろな事情がある中受験をしようとなさっている方がほとんどだと思います。
その中でも,毎日少ない時間でも良いので「集中して」机に向かうことが大事だと思います。勉強を筋肉に例えるのは変かもしれませんが,筋肉は3ヶ月頑張って鍛えても3日経ったら無くなってしまいます。勉強でも同じで,ずっと勉強を続けていて,何日か全く試験勉強から目をそらしてしまうとちょっとした問題に対してもうっかりミスということが起きてしまいます。
それは学力の問題ではなく闘争心が薄れ今は間違ってもいいという甘えも無いとは言えないと思います。絶対に受かるという強い精神力,かなり体力的にも負担がかかるかもしれませんが負けてたまるかという負けん気根性で取り組めば必ずいい結果が出ると思います。今回の体験記によって少しでも皆様の力になれればと思っております。