合格体験記|闘病生活を克服し、3回目にして合格|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

闘病生活を克服し、3回目にして合格

体験記

新井 清さん


 体験記

 4年前までは土地家屋調査士という仕事が何をするものなのか全く知りませんでしたし、不動産関連の仕事をしている友人から勧められるままに初めて教材に目を通したときは、自分が合格できる試験ではないと心底思いました。
 さらにその受験の前提として、測量士補の資格を先に取らなければならないと言うのです。その頃は、時間にはゆとりがあったので、やってみようという気になり、まずは他校の手軽な通信教材で勉強することにしました。測量士補の試験は1回で合格できたので、この調子で土地家屋調査士試験もいけるのではないかという気になっていました。
 これも通信教材で始めたものの、添削指導だけではとても身につかないことを実感し、平成25年に初めて東京法経学院の実戦答練に通学で学ぶようにしました。
 毎回の実戦形式の試験は、周りの人が皆スラスラ書いているように見えて、手が動いていない自分とのレベルの差を思い知らされることになりました。
 平成25年の模擬試験の成績ランクはCが最高でほとんどがDランクで、合格には程遠いもので、難関な試験であることを思い知らされる機会となりました。そして、平成26年も実戦答練に通うことにしました。
 通うまでの期間は、以前学んだ他社の通信の教材も活用しながら復習に力を注ぎました。2年目となる実戦答練における私の成績は、平均がBランクで、まれにAランク、たまにDランクという不安定な成績でした。
 着実に知識が定着しつつあることを実感できるようになったものの、本試験で合格できるレベルではありませんでした。
 平成27年の合格を目指して自宅学習をしていたところ、平成26年の年末に血液の癌である悪性リンパ腫であることがわかり、27年の年明けから入院となり、通院も含めて抗がん剤による治療は5か月に及びました。
 通学による実戦答練を平成27年も希望していましたが、治療を優先せざるを得ません。学校へは通うことができませんでした。入院中も含めて体調の良い時は勉強に取り組みました。
 これまでの平成25年、26年の2年間の東京法経学院の実戦答練と前回までの全国模試、本試験の過去問10年分を中心に復習し、その過程で苦手な問題が浮かび上がってきました。
 土地の書式の計算値の解き方も、理解はできているのに時間がかかる問題、どの方法で計算すれば早く解答に近づけるのか、なかなかひらめかない問題を中心に繰り返し練習することで自信がついてきました。
 自分の現在の実力を把握するためにも、東京法経学院の全国模試だけは何としても教室で受けたかったのですが、実力模試の頃は抗がん剤の副作用で体調が悪く、電車で行くことができない状況でした。
 そのことを電話で学校に相談すると、実力模試を通信で受けられるように便宜を図ってくださいました。
 通信での試験はどうしても時間を少し甘やかすことになりがちです。結果はAランクでしたが、不満が残りました。
 直前模試だけは何としても実際の試験と似た環境で受けておきたかったので、治療も一区切りついたこともあり、東京法経学院で実戦形式により受けることができました。
 周辺であわただしくペンが動き、消しゴム使用時の振動とかで集中力が邪魔されることばかりでした。
 しかし、これこそ当日の試験でも起こることなのです。
 必死に回答したものの、直前模試の結果は何とDランクだったのです。
 これが本試験前の実力かと大いに自信を打ち砕かれました。
 それでも本試験までできなかったところを難なくできるようになるまでやり切ろうと、気持ちを持ち続けることができました。
 試験当日は、体調も回復していました。択一式問題を37分で終え、書式は建物から始め、土地へという順番で記述していきました。3回目の受験となりましたが、一通りすべて記載することができたのは初めてのことでした。
 手応えはありましたが、建物の書式における区分建物の階数が2階であるとか、3階であるとか、試験終了後に落ち着かない議論があり、困惑しながら筆記試験の合格発表を待ちました。
 択一式問題は正解が15問でしたので、安全圏には程遠く、自信を持って発表を待つことはできませんでしたが、何とか合格を勝ち取ることができました。
 全くの他業界で59歳のとき挑戦が始まり、62歳でこの結果をいただいたことを誇りに思い、次のステージへ歩みを進めて行こうと思います。 当面は2足のわらじで仕事を続けることになります。
 お陰様で、体調もよく、年明けから知人の紹介の土地家屋調査士事務所で補助者として実務経験を積ましていただくことになりました。この試験に挑戦されている皆さまに少しでも、お役に立てれば幸いです。ありがとうございました。