内堀博夫先生インタビュー|土地家屋調査士講師| 東京法経学院





土地家屋調査士 講師インタビュー

内堀博夫 本学院専任講師 インタビュー

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→ 独学で資格取得-目指せ!土地家屋調査士-「東京法経学院 内堀講師にインタビュー!」

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プロフィール学習時間をどう確保するかを考える講座を受ける前には必ず予習を出題の意図する論点に合った考え方をしているか


 プロフィール

  • 内堀 博夫 専任講師
  • 東京校
  • 担当:土地家屋調査士講座・測量士補講座専任講師。
  • 短期合格を実現するための独自指導法を確立し、「内堀式最短合格法」と呼ばれる。東京校「本科」「実戦答練」をはじめ、多数の講座を担当。

 


 学習時間をどう確保するかを考える

土地家屋調査士の資格取得に興味のある方に、まず知ってほしいことがあります。それは土地家屋調査士試験は難しいと言われていますが(平成28年度の合格率は8.9%)、学習時間がある程度確保できれば、取り組み方次第では短期間の受験学習でも合格は可能だということです。
もちろん確保できる学習時間には個人差があるわけですから、合格のために必要な学習期間は一概にはいえません。それでも平日に2時間くらい、休日に5時間くらいを確保できれば、1〜2年間という短期間で合格する方も多くいます。
私が担当している講座でも、短期合格が私と受講生の方たちとの共通の目標です。ただし、そのためには各学習項目を正確に、しかもスムーズに理解していくことが条件になります。土地家屋調査士試験の場合、学習項目の中には独学で理解するのが難しいものも少なくありません。短期合格をめざすなら、やはり何らかの形で受験指導校を利用した方がよいでしょう。
土地家屋調査士試験の受験学習でいちばん大切なことは、「この資格は自分にとって価値が高い」という気持ちを持ち続けることです。こうした考え方がしっかりあれば、毎日継続的に学習しようという前向きな姿勢だけでなく、取り組み方を工夫しようといった意欲が生まれてくるはずです。
そして継続的に学習するためには、とりわけ仕事をしながらの場合なら、用事のない空いた時間があれば、すぐに受験テキストなどを開くといった習慣を身につけることが大切です。


 講座を受ける前には必ず予習を

講座の受け方、とりわけ基礎的な講座を受講する場合には、必ず予習をしてきてほしいと受講生の方にはお願いしています。講義は当然ながら時間に制約があり、話せる内容にも限りがあります。そこで私の場合は、受講生の方が難しいと感じる箇所、あるいは間違えて理解しやすい箇所に重点を置いて講義をするようにしています。
それだけに、受講生の方には、講義の予習をすることで、自分なりに理解できるところと理解できないところを、把握しておいて欲しいわけです。効果的と思われる予習方法は、おおよそ次のようなものです。まず、講義が予定されている学習項目のテキストを読む。おそらく、最初はなかなか理解できないでしょうが、それが当たり前なことです。
次に体系的にまとめた過去問題集を、解くのではなく確認する。この時点では解くのはそもそも難しいはずですから、読んだテキストの学習項目に関してどのような問題が過去に出題されてきたのか、確認するだけでよいのです。
そして、その正誤を確認してからもう一度テキストに戻ってみる。その繰り返しがとても効果的です。このような予習をしておくことで、講義を利用して理解できなかったことを理解し、誤って理解していたことを修正するための準備ができたことになるからです。
また、土地家屋調査士の試験では、合格のためには択一式問題でも書式問題でも高い得点が求められる傾向にあります(公表された平成28年度の場合午後の部の試験は100点満点中、合格ラインが74.5点以上)。それだけに、土地家屋調査士試験を一言で言うなら“ミスのできない試験”。本試験ではケアレスミスが致命傷になるわけです。
それを防ぐひとつの対策は、集中力を身につけること。午後の部の試験は2時間30分あり、そのような長い時間であっても途絶えることのない集中力は一朝一夕で身につくものではありません。受験学習の最初の段階からテキストを読むときでも、講義を受けるときでも、集中するように心がけてほしいと思います。


 出題の意図する論点に合った考え方をする

最後に短期合格を実現した受講生の方たちにアドバイスをした、効果的な取り組み方をいくつか紹介します。
まず第1は、受験テキストや問題集だけでなく、六法を利用して条文や記載例を確認することです。条文の確認によって、より正確な理解ができますし、記載例の確認によって、登記手続を具体的にイメージできるようになります。
第2は、問題集の利用法。ただ解答して正誤を確認するだけでなく、出題の意図する論点、と自分の受け止め方が合致していたのかどうかを確認することも大切です。出題者が何を問うているのか分からないと、いくら知識が多くあっても合格は難しくなります。受験生のAさんとBさんの知識量がほぼ同じであっても、本試験で得点に差が付いてしまう原因の一つは、出題の意図する論点に合致した受け止め方の能力に差があるからだと私は考えています。 5肢択一式なら、選択肢ごとに考えるのではなく、まずは全部を読む。そうすると出題の意図する論点がわかり、そのことを考えながら各選択肢を読み進めることが大切です。
第3は、答案練習会の利用の仕方です。答練は各回ごとに解答の量や難易度が異なります。得点や順位に一喜一憂するのではなく、誤って理解したことを是正したり、どのようなタイプの問題が出題されても1点でも多く得点するんだという気持ちを養うことが大切です。
第4は、学習はひとつの取り組み方に固執せず、改良を重ねるということです。とにかく合格するために、何をしたらよいのか常に考えてほしいのです。そうするといろいろなアイデアが生まれるものです。試行錯誤をすることでゴールが見えてくることを知ってほしいと思います。