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「14点からの合格」

N.Nさん(茨城県)

◆はじめに

 「時代が求めるスペシャリスト,社会保険労務士」
大学2年の秋,それまで社会保険労務士という言葉すら聞いたこともなかったのに,資格スクールのパンフレットの文言に,なぜか強く惹かれるものがありました。調べてみると,国,企業,個人等の社会的ニーズが非常に高く,これまでのアルバイトも接客業を選ぶなど,「人間」が好きな私にとって,これこそが生涯をかけてやるべき仕事であると,そのとき初めて気がつきました。
幸いにも本学(白R大学)には,社会保険労務士受験講座があり,そこで教えておられた講師が,偶然にも本誌に連載されている利波幸一先生でした。

◆14点からの挽回「基本なくして応用なし」

 講座には,各科目の終了後に,それぞれ理解度確認テストが設けられていました。私は受験1年目の理解度確認テストで,ある科目が100点満点中14点という,合格には程遠い成績をとってしまいました。その内容は基本的事項のテストでしたので,基本的事項の理解ができていないのは明らかでした。
1年目は,学習のやり方に問題がありました。インプットを重視するあまり,問題を解くという「確認作業」を一切していませんでした。それは,数学の教科書を読んだだけで,問題演習もせずテストを受けたようなものです。
2年目の学習ではこの点を重視し,2年目だからといってアウトプットから始めるのではなく,またインプットから始めました。なぜなら,基本的事項の理解ができていないから不合格になった,と考えたからです。もっとも,インプットの時期においても,「確認作業」としての問題解きからは離れませんでした。
インプット期の過去問題の利用法は,「条文の表現はこうだけれども,本試験ではこんな表現で出題してくる」というような,「確認」の意味で使用し,解説を基本書に書き込んでいきました。
問題に慣れておくことで損をすることはなく,逆にインプット期からアウトプット期への移行がスムーズでした。「14点」の例のように,インプットをして,いざ問題を解いてみても不正解であったり,正解しても正誤の理由が違っていたりと,実際は基礎の定着がなされていないにもかかわらず,インプットできていると過信していた気がします。
そこで2年目は,通達の解釈についても基本は条文であるように,「基本なくして応用なし」と考え,また,「応用力は,基本が徹底されていれば自然と身につくものだ」と考えたのです。

◆学習法の確立「書いて覚える」

 まず,選択式については選択肢の語群を無視して,すべてメモ用紙に書き出していきました。小学生時代の漢字の書き取りテストのように,「何度も書いて覚える」ことを意識したのです。
選択式問題集は,条文をベースに作問してあるので,条文を覚えることができ,それが自然と択一式対策にも繋がっていたと思います。
択一式に関しては,単なる暗記に徹するのではなく,「法律の中身を理解する」ことを心掛け,「1出題頻度の高い問題,2正答率が50%以上となる基本問題,3法改正点の問題では失点しない」ことを念頭において,「難問・奇問」にあまり神経質になることなく,基本的事項,かつ出題頻度の高い問題を様々な角度でみるようにし,知識の定着をさせていきました。
いくら通達が試験問題に出るからといって,そればかりを追い求めると,基本的事項が読めなくなるリスクがあり,「難問・奇問」が解けたことで自己満足し,「基本はマスターできた」と思い込む危険性があります。
また,過去問題については,本試験と同形式の5肢択一式ではなく,条文順に配列された1問1答式のもので,解説が充実しているものを使用しました。5肢択一式だと,消去法でも解答できてしまい,正解肢にばかり目がいきがちで,結果として「?」の選択肢がなおざりになってしまうリスクがあります。問題を解くというのは,正解することが目的ではなく,正誤の理由(主語?数字?語尾?行政官職名?...)をハッキリさせることが目的であると考えたからです。また,解説が充実していれば,問題を様々な角度からみることができます。
5月頃から,まずは各予備校の公開模試に照準を合わせて,本格的にアウトプットへ移行していきました。「基本書→過去問・模試→解説→基本書で再チェック」を繰り返し,過去問,答練,模試の解説を基本書に書き込み,間違えたところは基本書に戻り,間違えた箇所の記述がある上下10cmを読み込みました(「10cm学習法」と勝手に命名?!)。
このサイクルを,アウトプット初期は1日1科目を原則とし,徐々に回転速度を速めていき,8月に入ると本試験に照準を合わせ,2日で労働科目と社会保険科目をまわし,本試験直前10日前には,数多く受けた模試を1日2つのペースで繰り返し解くようにしました。
その結果,基本書は余白がなくなり,メモ用紙に書いて貼り付けたページもある程,「自分の基本書に書いてないことはない!」くらいにまで書き込み(講座受講者の中で1番書き込んだ自身あり!),ここでも「書いて覚える」ことに徹しました。

◆おわりに「これから合格をめざす方へ」

 本試験が目前に迫ったお盆の頃,人生で初めて「勉強が楽しい!」と思いました。それは,問題がスラスラ解けるようになっていたことはもちろん,「合格」に向けて一筋の光がみえ,自分の学習法が間違っていなかったと確信し始めたからです。
学習の間には,当然スランプもやってくるでしょう。私は,直前期に一般常識の成績が安定しなかったので,かまわず問題を解きまくりました。
私の学習法は,平成16年度合格者4,850人中の1例でしかありませんが,皆さんもぜひ「これは誰にも負けない!」というものを確立してみてはどうでしょうか。皆さんの合格を祈るとともに,私の合格体験記が合格をめざす方の一助となれば幸いです。

 
    〔 profile 〕
  • 年齢 22歳
  • 職業 大学生
  • 最終学歴 大学在学中
  • 受験回数 2回
  • 1日平均学習時間 4時間(直前期10時間)
  • 受験動機 魅力・将来性に惹かれて