過去問演習+「該当箇所の理解」が最も大事!|合格体験記|行政書士試験|東京法経学院





行政書士 合格体験記

過去問演習+「該当箇所の理解」が最も大事!

体験記

 


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私は,おかげさまで平成26年1月に3度目の挑戦で行政書士試験に合格致しました。 合格したとき私は,40歳アルバイトという立場でした。合格するまでは自己否定の連続でした。また,同年代と比較して悲嘆することも多くありました以下の私の体験が,これから受験する方のお役に立てたらと思います。

まず,合格した年に行っていた勉強法は,過去問を解く⇒間違えた問いを基本書で確認。この際,間違えた周辺の範囲も基本書を読みました。そして,何回読んだかわかるように正の字をつけました。「周辺の範囲もついでに読む」ということがミソだと思います。例えば,民法の無権代理の相続についての問題で間違えた場合,ついでに無権代理をすべて読み直しました。オーソドックスな方法ですが,去年までは,間違えた論点のみの確認で終わることが多く(試験範囲が膨大なため),それゆえ過去問はできても応用が利かないというか,少し論点をずらして出題されると点数が下がる,ということが続いていました。周辺の範囲も基本書を読むため,最初のうちは時間がかかりますが,最終的に多い分野で10回以上読むことになったので本試験前には読む速度も上がり,時間をとられて焦ると感じたことはありませんでした。予備校で聞いた話ですが,行政書士の試験は結局@条文の解釈である,A条文を説明したものが基本書である,B条文についての問題が過去問である,C同じ問題は2回出ないが同じ単元は何度も出る,ということです。なので過去問演習+「該当箇所の理解」が大事なのです。後者をおろそかにしていたために合格できなかったのだと思います。要は,算数で式だけ暗記して「解き方」を覚えないようなものでした。問題演習に関して,過去問だけでは足りないと感じることもありました。そのため私は東京法経学院の不動産法律セミナーにある行政書士の特集を利用しました。コストパフォーマンスが良いだけでなく,内容も充実していて非常に使いやすかったです(私が合格体験記を寄せたくなったのも何か恩返しがしたかったからです)。手軽に手に入ることも魅力でした。

反対に失敗した勉強法は,イチからまとめのノートを作成したことです。これは時間がかかるばかりでなく,作成することが目的になり(作成することで達成感もあり)合格に必要な知識の定着がうまくいかなくなる恐れがあるというデメリットがあります。また,時間がかかることで繰り返しのインプット作業ができなくなります。特に働きながら合格を目指す方にとってはお勧めできません。

基本書を繰り返し読み,書き込みをすることは,基本書が汚れるため嫌がる方もいますが,合格という最重要目標を達成するためには些細なことかと思います。また,過去問演習を行っていると,どうしても正答率ばかり気になるので演習中心になりがちでした。合格した年度は,去年まではそれで失敗したのだ,と言い聞かせて,その都度基本書中心に軌道修正しました。特に,正答率の低かった単元(私の場合,行手法・行訴法)をしっかり読み込むようにしました。

次に,苦手科目の克服法ですが,私はせめて一つの単元(もしくは一つの範囲)をまずできるようにしました。具体的に,私は会社法が苦手で見るのも嫌でしたが,イメージがしやすかった新株発行だけは何が出ても解けるように,と思って繰り返し過去問演習を行いました。その結果,横断知識というと大げさですが関連する知識で会社の合併などの問題でも解けるものがあったのでよかったと思います。

受験勉強を続けていくと,落ち込むときや机に向かっても全くはかどらない時が必ずあります。そのような時,ありきたりですが私は「気分を変える」ようにしていました。目標に向かう気分に持っていくためには,坂本龍馬の本や真保裕一の『ダイスをころがせ!』を読みましたまた,どうしても他人と比較し自分の状況が一番つらいと思いがちだったので,やる気の出そうなDVDを見たりして,みんな辛いのを我慢して働いているんだ,と思い込むようにしました。さらに,自分の「努力で何とかなるもの」と自分では「どうしようもないもの」に区別して前者にのみ集中するよう心がけました(得意科目の見落としはないか,苦手分野の再確認など)。落ちたらどうしよう,とは誰しも不安に思うところだと思います。しかし,考えても百害あって一利なし,です

最後に生活面ですが,冒頭に書いた通り私はアルバイト生活でした。月収は7万円と少し。勤務先は学生がほとんどで,正直自分の居場所ではない気がしました。しかし,「一番大事なことはお客だ」と思い,これも開業のための修行だと言い聞かせるしかありませんでした周りの友人は結婚し,収入も年齢に応じたものがあり,自分だけ世の中から取り残されていくような焦り・不安が常にありました。合格しなければ生涯アルバイトですから。しかし,親から月3万円の援助がありました。また,心身ともに支えてくれる人もいました。受験生という立場を支えてくれた人には本当に感謝しても,し足りません。たくさんのものをもらったので,これから少しずつ返していきたいと思います。

働きながら,または退職して勉強するにしても資格取得のための犠牲は大きいと思います。学生の方でも周りが遊んでいたり就職活動するなかで一人勉強するというのは,覚悟がいることです。ただ,資格を取得して人生のステップアップを目指す,と決めたのですからその志を貫いて欲しいと思います。あきらめずに正しい方法で勉強すれば必ず合格します。私も,行政書士として成功するため,また努力します。受験生の皆さんの合格を心より願っております。頑張っていきましょう。